近くて遠い1 ページ41
「もう!アムピー!心配したんだよ!」
「アムピ!もう大丈夫なの?」
「アムピー!こっちもきてー!」
「アムピのハムサンド食べたぁい!」
「すみません。ちょっと待っててくださいね!」
――アムピアムピアムピアムピアムピアムピうるせえ!!!
Aの休みの日にアムピこと安室透から連絡があったそうで週明けには復帰する旨をマスターから聞いてから数日。
やっと安室が出勤してきたと思えばJK、JCとどんなけ人気なんだよ!アムピ!
もう喫茶店に見えないよ。
ホストだよホスト。
安室がホールであっちこっちに呼ばれている間。Aは一人裏方に徹する。
今日は午後で梓と交代でポアロに入ったのだが、梓がいつも以上に疲れた顔をしていたのでどうしたのかと思えば、流石100億の男。帰りたい衝動に駆られた。
ちなみに午前はわざわざ学校を休んだのか取っている科目がないのか知らないがJCが沢山いたが、午後に差し掛かると、学校が終わってすぐに来たのだろう。
沢山のJKが来店し「アムピアムピ」と騒いでいる。
アイドルのような扱いに公安がこんなに目立っていいのだろうかと真剣に考えてしまった。
――潜入捜査できなくない?
丁度オーダーも落ち着いて暇なのでキッチンの掃除と片付けでもしようと黙々と作業をする。
安室は「僕も仕事しないと」とこっちに来たそうだが「アイスティーお替りください!」と彼女たちも安室を離そうとはしない。
恋する乙女なのだ。久しぶりの安室ともっと話したいと思うのだろう。
注文されれば持って行かないわけにはいかないので、一度キッチンに戻り彼女たちのお替りを持て行く。
そんな安室を哀れに思うが助けることはできないので「がんばれ〜」とやる気の出ない応援を心の中で呟いた。
今時の女子高生はグイグイ来る。
閉店時間になり彼女たちの帰宅を促す安室に「お店終わったら私達と一緒に遊びに行こう!」と誘うが「夜遊びはダメですよ」と優しく注意する。
安室が笑うと彼女たちは頬を染め「心配してくれたー!!」と素直に言う事を聞くのでイケメンは得だなと閉店作業をさっさと終わらせる。
安室が店に戻った時には既に終わっておりAが帰り支度をしていた。
「えっ?もう終わったんですか?」
彼女たちが飲み物以外にあまり頼まなかったのでキッチンの掃除は既に終わっていたのであとはホールだけだったのだ。
今日は一段と疲れたと荷物を持ち外に出ようと扉に手をかけた瞬間。
《パシ》
反対の腕を掴まれた。
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和佳子(プロフ) - 楽しく読ませてもらっています。読み返して気づいたのですが、世良ちゃんは真澄じゃなくて真純だったような気が⋯⋯ (2023年3月18日 17時) (レス) @page36 id: 30e7fd0f4c (このIDを非表示/違反報告)
さち - 楽しいです。続きが気になりました。よろしくお願いします。 (2019年5月15日 23時) (レス) id: b262052ad2 (このIDを非表示/違反報告)
淋 - はじめまして、早速面白い作品に出会えて良かったと思ってますww滅茶苦茶面白いですww最後の不機嫌な降谷とか笑いましたね!風見さんも何だかんだかわいいし…とことん降谷さんの邪魔をしてほしいですね!その方が個人的に面白いのでww (2019年5月13日 1時) (レス) id: b523bf60c6 (このIDを非表示/違反報告)
パパイヤ(プロフ) - 読ませてもらいました!とっても面白かったです。私もつい最近描き始めたのでお互い頑張っていきましょう!次の投稿も楽しみです! (2019年5月2日 21時) (レス) id: 01af9cd7e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫暗 | 作成日時:2019年5月2日 3時