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人2さんの
運転で海に向かっているというのに…

相変わらずスーツのような
服の彼。

「Aさんは運転免許はございますか?」

「うん。多分あるよ。運転しようか?」

と言うと
危なっかしいですね、と
クスクス笑っている。

「酷い!まあ、少ししか思い出せないけど…記憶では運転はしてたんだよね…」

「事故の記憶はありませんか?」

と、笑いながら言うため
仕返しに
脇腹を突っついて
人2さんを
からかって遊んでいた。

「いや、危ないですから。」

どうやら
脇腹が弱いらしい。

信号で止まった時に
また突っつこうとすると
彼に手首を掴まれ

「A!危ないだろ、本当にもう!」

と、こっちを向きながら言った後

「あっ…いや…あの…し…失礼しました…」

本人も驚いた顔をしている。

驚きたいのは
こっちの方だ。

同じ記憶がある。

確か、
彼の車で海に向かう途中に…!

「ねえ!人2さん!以前も貴方と海に行きましたよね?同じように私は車の中で貴方を…」

「ごめんなさい」


そう言って
車を近くに停めて
頭を押さえて降りていく。

しばらくして、
しゃがみこむ彼は
凄く頭が痛そうだった。

「人2さん!大丈夫ですか!」

「だ…大丈夫だから…」

しばらく
座り込んで動かない彼を
車に乗せて

なんとなく覚えている感覚で
ブレーキを踏みながらエンジンをかけ、
サイドブレーキを下ろして
ドライブにいれ、アクセルを踏んで…

運転をした。

この海までの道…

間違いなく覚えている。

だから迷わずに着いた。

「ごめんなさい、僕が運転…」
「いや、人1には黙っとくから」

私が運転したかったの、と
鍵を返した。

砂浜に降りてから
しばらくして
頭痛が治まった彼は

「今まで気づかなかった…A…」

ごめんね、と言いながら
私を抱き締めた。

「えっ…ちょっと…人2さん?!」

「多分、記憶が戻ったんだ、僕…」

ふわりと香る、
シトラスの香りは
懐かしい感じがした。

「僕も…実は記憶が無くなってて…」

海辺に座り
彼の話を聞いていたが

自分の記憶がまだ戻らない為
わからない。

しかし、彼が嘘をついているとは
思えない。

「Aが思い出すまで待つから」

今日の話は内密に、
そして今まで通りに
今日の事が無かった事にして過ごそう、と
約束をして車に乗り込んだ。

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ymh(プロフ) - 匿名さん» 確かにそうですね。しかし、作品が世の中にはたくさんありますから、かぶらない名前というものはかなり難しいと思います。私は、この作品名を変える気はありません。この作品を見つけ、コメントいただきありがとうございます。 (2017年1月2日 2時) (レス) id: a7ea590300 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 既にある作品の名前を使うのは、あまり良いアイデアだとは思わないのですが…。例え内容が違えども、です。 (2017年1月2日 1時) (レス) id: 721ecacf7e (このIDを非表示/違反報告)
ymh - 鈴さん» ありがとうございます。そう言っていただけると、嬉しいです。頑張って更新しますので、今後ともよろしくお願いいたします。 (2016年11月3日 22時) (レス) id: 99c3310e11 (このIDを非表示/違反報告)
- めっちゃ感動&ドキドキです! 毎日仕事前に、更新はまだかまだかと待っています!この小説があるから仕事もガンガン頑張れます!これからも更新頑張ってください (2016年11月3日 20時) (レス) id: 3ef7ca31df (このIDを非表示/違反報告)
ymh - ありがとうございます。頑張って更新しますので、引き続きよろしくお願いいたします。 (2016年10月31日 13時) (レス) id: a7ea590300 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ymh | 作成日時:2016年10月4日 5時

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