【ヒロアカ】ウチのヒーローアカデミア！第3章！

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緑谷side


「じゃあまずは"虎の少年"から話そうか…」

そう言ってAちゃんは語り始めた。

孤児院から追い出された所から物語が始まる。生きる為に財布を盗もうとしたが、偶然川を流れてた(？)男の人を助けてせずにすみ…と、ゆっくりとした口調で物語が進む。

「"君だけが解っていなかったのだよ 現身に飢獣を降ろす月下の能力者"」

そして、その少年を執拗く付け狙っていた虎の正体は少年自身であるという衝撃の事実が発覚した。

でも、なんでその孤児院の人達は教えなかったんだろう？そんなに危ないのなら、キチンと話をすべきなのに…。

「何とか入社したけど、最初の仕事で一番ヤバいやつに出会うことになった…」

ヨコハマの港を縄張りとする兇悪な組織、裏社会で最も力を持ち、表社会にも大きな影響を及ぼす…"ポートマフィア"の禍狗と遭遇したんだよ。


誰かが大きく喉を鳴らした。


Aちゃんの語り方は上手くてどんどん話に引き込まれる。

船上の戦い、海外組織"組合(ギルド)"との戦い、互いの長の命を懸けたポートマフィアとの死闘……そして、謎の多い一冊の小説。

書いたことが現実になるという白紙の文学書の存在。

仄暗い悪の鼠が、その一頁を手に入れた。


「如何なる異能力でも傷一つ付かないと言われる"本"
とうとうその"本"を巡って激しい戦闘が繰り広げられ、無辜の正義は悪へと仕立てあげられ、軍警最強の特殊部隊、"猟犬"の正義の牙が正義の首元に迫る…」

「それで、武装探偵社は…？！」

「どうなっちゃうの？！」

「……はい！次は青年のお話ね！」

「「「いや続きは？！！」」」

まさかのおあずけ？！ちょっと待って凄い続き気になるんだけど？！

「結末はSecret ナ イ ショ 」

次の話は虎の少年を助けてくれた青年だそうだ。

こっちの話もかなり衝撃的だった。

その青年は、元々ポートマフィアの幹部として所属していた。その経緯も普通ならありえないことばかりだ。


「まだ少年の彼は言った、"死は生の一部"だと───」


裏社会最大最悪の抗争、"竜頭抗争"、幹部となり部下をスカウト…いつもの酒場で語り合った友人との別れ。

一人は潜入捜査官、もう一人は…海外の犯罪組織"ミミック"との死闘で…。

友人からの最期の言葉、人を救う側になれ。

「"人は自分を救済するために生きている。死ぬ間際にそれがわかるだろう。"」



その言葉が、強く心に残った。


決して、忘れてはいけないような気がしたから。



緑谷side終了

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