第75話・その殺意、何の為に何が為に ページ19
「自然に…旧知の友人のように振る舞うべきだ
決して騒ぐなよ? 落ち着いて呼吸を整えろよ
俺はお前…緑谷、お前と話がしたいんだ それだけさ」
いっちゃんには首に指を添え、ウチには逃さないように肩に手を回される。
「こっ、こんな人混みで…!やったら…すぐにヒーローが来て…捕まるぞ…!」
「いっちゃん 確かに捕まるけど…ヒーローが到着するまでに何人が犠牲になると思う」
「っ!!」
「よくわかってんなぁお前…そうだなぁ、捕まるまでに20……いや 30人は壊せるだろうなぁ…」
まあそんなことはさせないけど。
まったりと話そうと言うので(どこがまったり何だか)近くのベンチに腰を掛けることにした。
「だいたい何でも気にいらないんだけどさ 今一番腹が立つのはヒーロー殺しさ…」
死柄木は静かにいっちゃんとの談話を始める。
ウチには全く話しかける気配がない。おまけだったかな?
ざっくりと話をまとめると、大暴れしたのは脳無なのに何故か世間はヒーロー殺しばかりに目がいって誰も自分を見ていない、壊してるのは同じなのに何が違うんだ?…ってことだ。
いっちゃんはその問いに答えた。
「おまえの事は理解も納得も出来ない……ヒーロー殺しは納得はしないけど…理解は出来たよ…
僕もヒーロー殺しも…始まりはオールマイトだったから」
結局は、全ては
「やり方は間違ってても、理想に生きようとしてた……んだと思う」
ゾワ!
言い終わると、死柄木の雰囲気が一気に変わった。
以前は…何処か、無邪気な悪意のある子供に近いモノだったが…。
「ああ…何かスッキリした 点が線になった気がする
何でヒーロー殺しがムカツクか…何でおまえが鬱陶しいか わかった気がする
全部 オールマイトだ」
今は、ハッキリとした意思がある。徒に力をひけらかしたいではなく、深く鋭い、信念が込もっている雰囲気にガラリと変わった。
肩を掴む力が強くなる。
ミシミシと骨が軋む音が、ハッキリと耳に届く。
「ああ!話せてよかった!良いんだ!ありがとう緑谷!俺は何ら曲がることはない!
っと暴れるなよ!民衆が死んで良いって事か?」
「(、お茶子ちゃんが来ない!また脱線かよ!)」
そろそろ本格的にいっちゃんの首が締まりかけてる。
何とか死柄木をこの場から引き剥がさなきゃ…。
「ヴァルナさん?そのお兄さんは…誰なの?」
目の前に、Qちゃんが一人で立っていた。
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月下(プロフ) - さてはバス車内の話、文ストだなぁ…?(超推理)これ間違ってたら悲しいですね。(´・ω・`)ショボン お話面白かったです! (2019年6月18日 18時) (レス) id: 7d02eea624 (このIDを非表示/違反報告)
レキ(プロフ) - 舞さん» コメントありがとうございます!鬼灯様がいれば百人力ですからね!白澤さんには覗きはさせません!(`・ω・´)キリッ キャッツに言い寄られる鬼灯様見てみたいですね〜(*¯∀¯*)切島とメレオレオナさんが特訓したら、辺り一帯更地になりそう…((((;゚Д゚))))))) (2019年2月26日 22時) (レス) id: 3025ce4ccb (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - はじめまして舞と申します。当夢小説面白く読んでいます。特に鬼灯さまや覗き阻止のお話しがめちゃウケました(笑)切嶋くんがメレオレオナと特訓したり、キャッツに言い寄られる鬼灯様が味噌汁の話をするお話も読みたいです。応援してます! (2019年2月17日 5時) (レス) id: 221ca7aa98 (このIDを非表示/違反報告)
フェニックス(プロフ) - レキさん» キラーTを見た時は「物理が来た?!?!?!」ってなった…わぁい、リアルブツリキタ…… (2019年2月9日 22時) (レス) id: 8e3aac7538 (このIDを非表示/違反報告)
レキ(プロフ) - フェニックスさん» 二人だけでもほぼ無敵(笑)状態ですからね!マクロファージさん初登場回のリアクション(*´˘`*)→Σ(゜д゜lll)って感じになりましたよ…わあ、エガオガマブシイナー('ω')ハハハ (2019年2月9日 21時) (レス) id: a0bae40a8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レキ | 作成日時:2018年12月13日 22時