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「柳先輩、帰りましょ。時間の無駄っす」




声が上から聞こえる
はっ、はやく帰れよ。私はお前達なんか嫌いだからな
それに居て欲しいと誰も言っていない




「……」




「ちょっ!?柳先輩?!」




切原の声、ボリューム大きすぎだなと考えていたら
肩を叩かれ、柳くんの声が聞こえた







「逢坂、俺がとってやろう」






柳くんの声は、良い声で録音したいなと思った








ーーー




そこからは一瞬だった




柳くんは鞄の中から
長い定規を取り出し、自販機を覗くことなく
スッと500円玉をとってくれた





私と切原は拍手していた



「さっすが!柳先輩っす!」



『あ、ありがとう!柳くん!』





…というか、私も定規みたいな細長い棒を使えばよかったのか
やはり、頭の作りが違うなと染々に感じた




「逢坂」



柳くんは私に500円玉を渡す



『本当にありがとう。柳くん』



「かまわない」



…ほんとこの人、表情変わらないよな
まぁ、いっか





『…柳くん、よか「逢坂先輩!柳先輩がとってくれたんすから何か奢って下さいよ!」…』






お礼に一本奢るよ!と言おうとしたら
切原に遮られた。なんだよ。こいつ
私には良心がないって思ってんのか?
とりあえず、切原を睨み付けた
睨み付けたのに気づいたのか、切原も私を睨み付けてきた

くそ、意味がわからない
切原が柳くんを恋愛対象で好きだってデマを
全校に言いふらしてやりたい





『や、柳くん。一本奢るよ?』



ひきつった顔を戻し、柳くんに聞く





「いや、俺は気持ちだけで十分だ」




『え、でも…』




「俺が好きで勝手に助けたんだ。それに赤也の言うことは無視していい。行くぞ、赤也」




「え?!いいんすか?ちょっ、まってくださいっす!」




切原は先に行く柳くんを追いながら
私をまたもや睨み付けた
‘覚えてろよ!’と顔に書いてあった

 


……







切原はともかく、
柳くん、2年みない間でイケメンになったな。
それに私に絶対好意あるわー。やっぱり影でモテてるな私


なんて浮かれながら自販機で飲み物を買い、お釣りを取ろうとしたのだが、むなしく地面に散らばり100円玉が自販機の下に隠れたのはさすがに諦めることにした

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ゆら(プロフ) - 今更感パないけどコメントしたくて。この話めっちゃ好き。めっちゃ笑っちゃいました笑笑 以上。 (2020年5月14日 17時) (レス) id: 3adbed999c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちょす。 | 作成日時:2019年10月7日 11時

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