槿花一朝 Ⅱ ［呪術廻戦］ (ページ7)

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「恵…Aを止めるぞ、ハイになってる」

真希さんの言う通りだ
かなり頭に血が上って、戦いを楽しんでいる
ハイになっていて危ない
自分の怪我の酷さに気付かなくなってからでは遅い
今の状態でもかなり危険だ

「A…！もうやめろ！」

こうなった所でもう呼びかけるだけで止まらないのは分かっていた
ならどうやって止める、倒れるまで黙って見てろって言うのか？

『“呪力強化” ！』

「やめろA！もういい！」

『はい復活！早く立ってよ、ゲホッ、』

呪力を幻術で復活させたのか？
急な呪力増加に身体が追いついていない

口、鼻、耳からまでも血が出ている
川がどんどん赤く染まり、その色が俺達を余計に焦らせる

〈もう既に限界でしょう〉

ボタボタと血を流すAの腹部に特級の根が突き刺さる
その攻撃に量を増して血が溢れる
この状況に対してもケラケラと楽しそうに笑っている

「クソッ、あの馬鹿、失血死するぞ」

「でもどうすれば、」

Aは血を大量に流しながら素早い動きで月光を振り回して特級の腕を落とす
反転術式ですぐに治されてしまったものの、かなりのダメージだろう

その時、今までとは違った濁った咳が聞こえる
ゴボッという音と共に大量の血を吐き出したAの体は力が抜けたように川に跪き、顔つきは先程とは違い目の焦点が定まっておらず、顔色も青白い

「A、もうやめろ」

『……真希、さ… わ、たし…』

「選手交代だ」

次の瞬間、上空から現れたのは東堂と、虎杖
東堂に抱きかかえられたAの腕はだらんと力無く揺れている

「いけるか！？虎杖(マイフレンド)！！」

「応！！」

「やめろ虎杖！！そいつは俺達でどうこう___ゲホッゲホッ、」

「パンダ」

「あいよ」

パンダ先輩！いつの間に、

「3人連れて帳を出ろ
西宮曰くこの帳は対五条悟用で俺達は問題なく出入りできる」

「待て！！いくらアンタでも」

「伏黒」

「大丈夫」

明らかに以前とは違う顔つき
少年院の時と比べて成長が見られる

「気付いたようだな
羽化を始めた者に何人も触れることは許されない
虎杖は今そういう状態だ」

「次死んだら殺す！！」

「そんじゃ死ぬワケにはいかねーな」

その言葉を聞いてから俺達はパンダ先輩に運ばれた

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