【WT】Enchante (ページ10)

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「大丈夫？」

蜂蜜色の視線を向けられる。
まるで赤子をあやす様に優しい言葉を投げかけられて、少しだけ心が落ち着いた。

「こんな所にまで入ってくる人間って少ないのに、何かあった？」

きりやんと名乗った彼は彼は自分を「山神」だと言った。何でもここは彼の聖域らしく、友達は弾き出されただけらしい。

正直にわかには信じられないけれど、
ここで拒んでいても仕方がないと割り切って見ることにした。

『あの、私はここから出ることは出来ますか…？』

「まぁ一応は。…その前にさ名前聞いても良い？」

儀式に必要なのだと言われてAと告げると彼は嬉しそうに目を細めて何かを呟いた。

『今何か…？』

暗転。

「駄目じゃん。神に真名を教えたら。」

神隠しされるって知らないの？

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神隠しが好きです。