【銀魂】余命半年、最期の幸せ。

最期の…27話 ページ28

？)何泣いてんだよ


貴)いや…だって…









私は



窓の淵に手と足を掛けるそいつに







後退りをする









ありえない




これは幻想？








でも…目が離せない








ずっと…欲していたものが



目の前に









ストッ




そいつは病室に足を踏み入れた






月明かりに照らされ




紫色の髪が






美しく光る







息を呑む様な美しさ









貴)…えっ







私はそいつに


勢いよく腕を引っ張られ






再びそいつの温もりを感じた



生憎、涙は止まらない









頭が回転しない



今置かれている状況を理解できない







…でも１つだけ分かった




この人は






この男は









貴)晋助…


高)A…








私がずっと求めていて







恋い焦がれ続けていた


愛する男の人だった








私は晋助の背中に



腕をまわす









高)…俺ァずっと…Aが恋しかった


貴)…え






晋助の言葉に







耳を疑う








そして反転する視界







真上には晋助の顔









重なる唇







そしてふと出た

一言






貴)…私を愛して








目を見開く晋助


だが






高)あァ







あの頃の笑みを浮かべ



そう言った









晋助は私の胸に顔を埋める








晋助が





晋助が目の前にいる









晋助が








私に触れてる









高)…A









晋助が









私の名前を呼んでくれる









私を見つめてくれる




あの頃の優しい眼差しで









貴)…晋助ぇ…









私は応える









晋助の指先









声









吐息









表情









貴)んぁ…っ…









全てに




感じて反応する









愛しい









晋助…









病院でこんな事やっていいのか分からない



けど








今はそんなの関係ない









晋助が私を愛してくれている








幸せすぎる







もう








ありえないって

そう…思っていたのに








高)…A…良いのか？







晋助のその問いに




私は頷く









晋助は微笑んで


コトを進める






早く…晋助が欲しい








貴)…っあん…やぁ


高)…っ







私は晋助に溺れている







貴)し、ん…すけ…っ


高)くっ…Aっ







それが本当の愛なのか






わからない







偽りの愛だとしても






構わない






一夜の夢に溺れさせて

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