【銀魂】余命半年、最期の幸せ。

最期の…10話 ページ11

とある何時ものお昼頃







貴)コホ…ん







私は喉を抑えた







貴)ケホッ…







何だか



咳が止まらない







貴)ケホッ…はぁっ…









少し苦しい





口元に手を当て







咳をする






体調の方は変わりないのに




良い気分ではない









その後も咳は止まる事なく





貴)ケホッ…はぁっ…ケホッ







悪化して行く




…苦しくて目に涙が溜まる








ガラッ





音のした方に目をやる







貴)うっ、…






そこには






銀)っおい！！どうした！





珍しく慌てる銀時





貴)はぁっ…す、こし…くるし、くて、ケホッ


銀)もう喋るな！！今ナースコール押すからな！







銀時はナースコールをいそいで押し



医師が来るまで








私の背中をずっと摩っててくれた







……




貴)っはぁ…


銀)…大丈夫か？


貴)うん、ありがとう。銀時








今は薬を飲み


落ち着いた





すると、私の様子を伺ってから



医者が口を開いた






医)今は薬で安定してる
…けど、さっきまでの咳に苦しみは






私は息を呑む






医)Aちゃん、君の命が徐々に削られている予兆でもあるよ


貴)…


銀)いくら何でも…そんなの早過ぎねぇか？！


貴)…銀時







叫ぶ銀時







医)あの時、余命半年と宣告した。それはあくまでも予想なんだ。Aちゃんに生きる力があれば半年以上、なければそれまで…


銀)…治せねぇのか？


医)発見が遅過ぎたんだ
もう少し早ければ何かしら出来たはずなんだが






医者は申し訳なさそうに言う





貴)銀時、そんな思い詰めた顔をしないで頂戴


銀)でも…お前が


貴)良いのよ、越前先生だって最善を尽くしてくださってる


越)…Aちゃん






越前先生は目を伏せる




この方は余命宣告後、私の事を見てくれるお医者様だ






越)とりあえずこの予兆が来たと言う事はこれから何かしらある。いつでもナースコールを…後、これ。薬を出しておく。しっかり飲んでくれ


貴)ありがとうございます






越前先生はそれだけ言うと


病室から出て行った







『死の予兆』






今まではあんな苦しい事



なかったのに





あんなに怖いと感じた事は




なかったのに







この身をもって




今日初めて







この命が





どんどん削られて





この世で生きられる日が



限られている事を







思い知った

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