world４８ 突然の出来事 ページ2
柚葉side
地区予選突破の記者会見の途中。ハオくんと監督が戻ってきた。そしてあれからすぐ目覚めた瑠奈先輩が、監督の頭をでっかいピコピコハンマーで殴るという事件が発生。
無事に終わってよかったというのが本音。こんなどんちゃん騒ぎも、たまにはいいのかな。
「ホントに迷惑かけてごめんなさい！」
「まあまあ、幸い被害は出なかった事だし、気にすんなよ」
「うぅ〜、本当、どうしてあんな事しでかしたんだろ？あれが当たってたら、大量の猟奇的思考人間が日本を荒らしまくってしまう、なんていう地獄絵図がたちまち完成するのに」
怖いわ。ホントになんてことしようとしてくれたんだこの人。被害無しと言うのも、奇跡に等しいんだけど。
「でもなんでそんなもんを真っ先に止めに行って、受けた筈の柚葉チャンがピンピンしてんだよ？」
「あは……実はその、前回の被害者がユズで。免疫ついたっぽいんだよねぇ。血筋なのかはたまた両方なのか、ハッキリと平気な理由はわかってないよ」
「取り敢えずそのでっかいピコピコハンマーしまいましょ？」
「あ、ごめん」
そもそもどこから出したのか不思議な程の大きさだ。どうやってしまうのか見ていても、どこに仕舞っているのか全くわからない。
と、其処に鬼道先輩と豪炎寺先輩が合流。一星くんに鬼道先輩がやり返したかと思えば、ビックリ箱でチャラ。事情も知ってるみたい。
「それに……コイツの説得もあったんだ。あとで灸を据えておくから、とな。そっちのほうがキツいだろう」
「わかったから首根っこ掴むのやめてもらえないかな」
「そういえば、栄養失調は改善したのか？」
「ホントヤメテ豪炎寺……」
皆様の顔が一気に引きつりまして、とても怖かったのは勿論先輩のせい。タツヤ先輩と豪炎寺先輩、あと一星くんまで加わって、正座の先輩にお説教。
「良いじゃんボク栄養失調でも勝手に動くし迷惑かけないもーん！」
十分後くらいに叫んであっかんべーして遠ざかって行ったのを、皆呆れた目と微笑ましいものを見る目で見ていた。勿論可愛かったです。
「お〜い今すぐこれに着替えてくれ〜」
「あげはくん大丈夫？昨日来てから只管に布弄ってたでしょう、少し休んで」
「ありがと杏奈さん……俺の部屋に女子達の衣装あるから着といて……つくしさんも、マジ助かる」
「良いんだよ、一気に縫い上げちゃうし、凄いもの見せてもらったから」
あ〜ちゃんを乗せた服の大群とマネージャー達がきた。
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作者名：海道 凛 | 作成日時：2020年2月3日 21時
