反社のお兄さんに拾われました【灰谷蘭】 (ページ8)

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＃０８ページ8

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〖＃ your side 〗

呼吸がしやすくなった。

倦怠感も疲労感もない。

身体のダルさと頭痛がなくなったのを感じて

恐らく熱も引いた。

だけど、さっきから妙に重い。

腰や背中のあたりが締め付けられているみたいな圧迫感がある。

まだ眠っていたかったけど

どうしてもこの重さが気になって瞼を何とか持ち上げる。

･･･なんか、人の肌みたいなのが見える。

それに加えて何かの刺青･･･？

目に映るのはゆっくり上下する綺麗なラインの･･･

鎖骨･･･？

見覚えがある首元の刺青に、鎖骨の下ら辺にも見える刺青。

動きにくいけど何とか腕を上へと持ち上げて

スッとその刺青の形をなぞってみた。

うん、間違いなく寝ぼけてたんだと思う。

普通ならありえない。

絶対しないよ、こんな行動。

ピクッと反応した目の前の身体が急に動き

さらに私を拘束する力が強まった。

「･･･なぁに？

朝から誘ってンの？♡」

･･･へっ。

徐々に覚醒してくる頭でこの状況が掴めてきて

私の顔から血の気が一気に引いていった。

『な、なっ･･･』

「はよ。

具合はどー？気分悪くねぇ？」

驚きすぎてプルプル震えながら声にならない声を出そうとする私に

目の前のお兄さんは眠そうに目を擦りながら平然と言葉を出してくる。

そう、お兄さん。

目に映るのは名前も知らない男。

同じ布団に入って抱き締められて･･･

ダキシメラレテ･･･？

だから腰のあたりとか重かったんだ。

･･･ってそうじゃなくて！

『なんで一緒に寝てるの？』

「一緒に寝たかったから」

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