許嫁を迎えに行きます (ページ40)

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『許嫁って結婚って言ってもいつするんだろ』

「その時の状況見ながらだろうけど」

『一人前になったらって結構歳くってるよね』

「そーねー」

いつ来るかもわからない結婚の

2文字が押し寄せてくる。

北斗君との、結婚が嫌とかじゃなくて

ただ決められたっていうのが

決めたレールしか歩けないのが窮屈だ。

3年間北斗君との結婚っておもってたから

なんかもう諦めがついているのかも。

「やっぱり大学では恋したい？」

『うん』

「それ俺じゃダメなの？」

『自然とそうなればいいよね』

好きで好きですごく好きで

それくらい彼を好きになればいい話だけど

北斗君には決められた結婚相手って

レッテルがあるからすんなり

好きかもなんて思えない。

どうせって

ひねくれてるのかな…

『許嫁じゃなければよかったのに…』

「そしたら俺のこと好きになってた？」

『たぶんね』

『理性とか反抗心とか人間特有の感情が邪魔してくる』

「俺結構、どうでもよかったって言ったら違うけど
　許嫁かぁーって恋愛諦めてたとこあるんだけど」

知ってるよそんなの。

はじめて会った日なんて目が死んでたもんね。

「あれからはじめてAとこんな関係になったの
　後悔してるよ。」

『後悔してるの？』

「そりゃ、純粋に俺を見てもらえないし

　好きになってもらうのも難しくて、それでも

　いずれ一緒になるのに、

　他の男といちゃこいてるの近くで見ないといけないとか

　しんどすぎない？」

『そのときは連絡取らないようにするね』

「連絡つかなくなったら、あー恋愛してんだなって落ち込む」

『それでも嫌いにならないでね』

「無理かも」

『その時は2人で仮面夫婦貫こう』

なんて悲しいことをいいながら

自分で言ったことに

自分で傷ついてるわたしがいた。

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