【HQ】風邪ネタ短編集 (ページ2)

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【影山】風邪ページ2

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「おーい!影山ぁ!!トス上げてよ～!」

男にしては少し高い日向の声が体育館に響く。

が、呼ばれた影山は気付いていないようで、方にタオルをかけて下を向いている。

「おーい、影山?」

日向がもう一度声をかけると、今度は気が付いたようで、顔を上げた。

「おーい!トス上げ……はっ!?お前、顔色やべぇぞ!?休んどけよ!」

影山の顔色は、驚くほど悪かった。
そして、日向が心配すると、バレた。という表情になった。

「ぁ…や、大丈夫…だから……。」

なんて、青白い顔と途切れ途切れの言葉で言われても全く説得力がない。

「お前、馬鹿なの!?…いや馬鹿だけどさ!!! もう!いいから寝とけって!」

「いや、でも、…まだ部活、あるし…」

はぁ、はぁ、と自然に上がる息。
日向に馬鹿扱いされたことを言い返すような気力は残されていないようだ。

このバレー馬鹿が。

日向は影山を半ば無理矢理ベンチに寝かせて、練習に戻った。

バレーがしたいと思いながらも、結構辛く、もう立てるはずなどなく、ふかふかのタオルを顔にかけ、身長より少し短いベンチに寝転がる。

むんむんとした熱気と、体育館特有の匂いは、影山の吐き気を催していた。