10 ページ12
最終選別3日目。
不死川は遠くから聞こえる子の泣き声に気付き、鬼の存在に気付いたところだった。
不「チッ。遠いなァ。間に合うかァ？？」
全力で走って声の聞こえる母屋に向かうと母屋の奥に女と鬼、入口に子が。その脇に刀を持った少女の姿があった。
不「何だァ。先客かァ。俺と同じ最終選別の参加者か？大丈夫かよォ。」
不死川は隊士が女であり、自分と同じ選別の参加者であることが気になり、少し様子を見ることにした。
不「危なけりゃ参戦するまでだァ。ちぃと様子見だな
ァ。」
ガキがいんじゃねぇかァ。鬼に気づかれず、かつガキに声を出させずに鬼の首切るのは難しいぞォ。これは俺も参戦した方が良さそうだなァ。
不死川が刀の鞘に手をかけたその時。
『雪の呼吸 壱の型 氷雪！！！』
一瞬だった。鬼の首がゴトリと落ちる。
不死川は動けなかった。
少女の綺麗な太刀筋。技の精度、キレ。そして彼女の横顔があまりにも綺麗で儚いものだったのだ。
不「一瞬の隙も無く鬼に気付かれずに首を切りやがったァ...！それになんだあの太刀筋...！すげェ綺麗だった...あんな細くてちっこい女があの技を...？それにガキが鬼を切るところを見えないように目を隠してたァ。」
先程の状況に呆気に取られている間に少女が母屋から出てきた。
あの女、怪我してんじゃねぇかァ。そのままにしておくつもりかァ？？
不死川は迷った。声をかけるかそれとも放っておくか。これまで自分の顔を横断するように走る傷のせいで幾度となく怖がられてきたからだ。
不「どうせまた怖がらせちまうだけだァ。悪ぃが見なかったことにさせもらうわ」
最後に一目彼女の姿を見た時、彼女がふらつき倒れるところが見えた。
反射的に体が動く。
不「チッ。おィ！！どうした！！大丈夫かァ？？」
致命傷になるような怪我ではなかったはずだァ。なら血鬼術かァ。
だが不死川にはもう1つ違和感があった。
さっきからすげぇ甘い匂いがするゥ。なんだァ。
自分の腕の中で横たわる彼女を見る。甘い匂いは彼女からしているようだ。
はッ！！もしかしてこの女！！！
不死川は彼女を姫抱きにして、急いで藤の花の家紋の家に向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Lie(プロフ) - *Flonaison*さん» *Flonaison*様 初めまして！初投稿に初コメントとても嬉しく思っています！！ありがとうございます（泣）*Flonaison*様も実弥さんお好きですか？自己満故、ご期待に添えるか不安ですが、温かく見守って頂けたら嬉しいです。今後ともよろしくお願いします🔥🔥 (2022年2月14日 21時) (
レス) id: d451698e65 (このIDを非表示/違反報告)
*Flonaison* - Lieさん始めて*Flonaison*です、よろしくお願いします🙇⤵先程此方の作品を読ませて頂きましたがヒロインは柱のみなさんに愛されてますが仲でも実弥さんとは同期らしいですが他にも何やら隠し要素もあるそうですが次回が楽しみです💕💕💕 (2022年2月13日 22時) (レス) @page11 id: 09a4a3c559 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Lie | 作成日時：2022年2月12日 22時
