たまゆら花魁記 〜吉原編〜 【2】

よしわら54 ページ4

その夜部屋に来た雄也に自分には抱えきれず一通りの事を伝えた……………




雄也
『あいつまだそんな事………』




A
『まだって？
雄也は知っていたの？……………』





雄也
『葉月の事は知らないが前にも新造を手なづけてお客を取らせてた事があったんだ

見世には告げなかったけどもうやめろって』





A
『前にもそんな事が…………

でも大貴はなんでそうまで大金が必要なの？』




雄也
『………………………

あいつなりに背負ってるもんがあるんだよ』





A
『もしかして……………

美冬って人のこと？』




雄也
『美冬の事聞いたのか？！』




A
『聞いてはいない…………

けど大貴が眠っている時美冬って名を呟いていたから』




雄也
『なら俺からはこれ以上は伝えられない……』





きっと美冬の事を話さないのは複雑な事情があるのだろう…………………




あの笑顔の裏に大貴は何を潜ませているのだろうか………………




詮索してはいけないと思いながらもやはり大貴の事ばかり考えてしまっていた………………

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