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「すまない、気持ちは有難いが………」






ミヨは深々と頭を下げ、相手に謝る。



ここは学校の体育館の裏。



ミヨはつい先程、目の前にいる同じクラスの池田君に告白されたのだ。



しかし、ミヨはすでに彼氏持ちだ。



相手もそれを知っていてなのか、「全然!気持ちだけ伝えたかっただけなんだ!」



と、笑顔でミヨに顔をあげるようにと促した。







「どうしても伝えたかっただけなんだ!出来谷さんが謝る事無いよ!



それと、もしよかったらこれからも友達として僕と仲良くしてくれないかな?」







友達として、だったら大丈夫かなと思ったのミヨは「全然構わない!これからもよろしく」と返事をした。




優しい人だな、とミヨは思った。




ミヨが告白されるのは珍しく無い。




ミヨは美人というよりも可愛いという部類に入る。



ふわふわの白くて長い髪に、赤い瞳。



顔も整っており、頭もいいため男子からは人気だ。




今までは男に興味がなかったため断ったきたが、今回は違う。




ミヨは先月、幼馴染のルフィと恋人になったのだ。



ちなみにルフィもすごくモテる。



いや、マジでモテる。なんか、こう、やばい。



月に何度も告白されている。



ほんと、腹立つくらいに。





そのせいか、ミヨもちょくちょく女子の目線が痛いなぁと思う時もある。




とんだ奴を彼氏に持ってしまったと思いながら、教室に帰ると、



ルフィが菓子パンをもぐもぐと食べながら、ミヨの席の机に座っていた。





あのー、一応そこ人の席だからな?しかも机な?椅子じゃないぞ、机な?




言ったって無駄だから、あえて心の中で言うが





「ルフィ?貴様、帰ってなかったのか?」





用事があるから先に帰れと言っただろ?というとルフィは、


食べていた菓子パンを飲み込むと、こう答えた。






「一緒に帰りたかったから待ってた!!」




「そ、そうか」





笑顔で言うルフィに素っ気なく返すが内心嬉しかった。




あの待つことが嫌いなルフィが己と帰りたいが故に自分から待つことを選んだなんて。

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作者名:アップルパイ | 作成日時:2017年11月17日 14時

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