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「はじ、めく…」

「俺さっき、急にこんな気持ちになったんです。だから、」

「オレもです。かなり、動揺してます」

「コミュ障で、恋愛下手な俺がこんなに積極的になるのは、ようへいくんがきれいすぎたから…」

「ふは、なんすか、それ…」



「本当です。それが鍵となりました」


照れ臭そうに笑いを堪えながら言う彼の耳は、真っ赤に染まっていた。

ああ、なんて愛しいんだろう。

いつの間にこんなに好きになっていたのだろう。
この歳になって、こんな気持ちになるなんて、やはり彼の魅力は底知れない。
それに、本人に向かって、"きれい" だなんて、そう簡単に口にできるものではない。その言葉選びも、彼の素敵さを感じさせた。

「きれい、って一体どういう…」
「さっき、空見てた時の横顔が、バチコリきれいだった!」
「んはは、ピンポイントすぎません?オレ普段の顔こんなんですよ」

顔がみるみる熱くなっていくのを隠すように、なるべくいつものテンションで、グニャリと変顔をして見せる。

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作者名:みち | 作成日時:2019年9月26日 7時

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