パパの娘～if～ (ページ9)

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パパの娘～if～ページ9

三日月side

「...」

「おいおい...人の部屋に上がり込んできたと思えば、怖い顔して黙りこむなよ」

俺は、鶴丸の部屋にいる。
理由は...特にない。

「あんたがここに来たのはただの気まぐれだろうが...その顔、Aに何かあったな？
いや、言わなくていい
これ以上怒りを爆発させて部屋が吹き飛ぶことは避けたいからな」

「...」

「...そういや、今年でAが来て七年かぁ
成長したよな」

俺が喋らないからか、鶴は一人で語り出した。
こやつは黙ることが苦手だからな。

「七年なんて俺たちにとって、まばたきのような時間だが...こんなに長く感じたのは初めてだ

覚えてるか？Aが初めておねしょした日！
あれは見事な日本地図だったよな？！
でもそれより、それを見て大泣きをしたAをあやす君たちの慌てぶりには驚いたぜ？

そういえば、近所の子供にちょっかい出されたときもあったな
あとで聞いたが、あれはAが好きでやった行動だったみたいだ
あの時のあんたの顔は一生忘れないぜ？

酔っぱらい事件もあったし、池ポチャ事件や迷子事件、石切丸過保護事件に木登り事件」

そうだ。
Aが来てから様々なことがあった。

ただただ平凡な日々。

あの頃は、誰もこのようになるとは思いもしなかった。

それほど、幸せだったのだ。

なのに、手放さなくてはいけない...

俺とてAを現世に帰したくはない...

だが、それ意外に方法は...

「そういや、あの文の主は見つからずじまい...
早いこと見つけ出さないと、めんどくさいことに」

ガシッ！

「お？おぉ？？」

「それだ...」

幾多の神を敵に回す。
その言葉に踊らされておった。

あったではないか！
元はその文の主が引き起こしたであろう出来事なのだ。
そやつを捕まえれば、あるいは...

「三日月？お、おい三日月？？」

「鶴や...」

「はい！！」

「ジジィは今から、その文を書いた主を本気で探す...
おぬしも手を貸せ」

青ざめながら頷く鶴。

さて、どうしてやろうか...

まずは文に霊力が残っていないかを確かめてみるとするか。

運良く今は神無月。
神々が皆集まっている。

必ずや、このジジィが探しだして見せよう。