パパの娘〜if〜 ページ6
「七つの祝い...それがどうしたんだい?」
あのように驚く大国主神を見たのは付喪神として生を受けてはじめてのことだ。
七つの祝い...それがどうしたと言うのだろうか?
「とおりゃんせの歌は知っておるか?」
とおりゃんせ...
確か神隠しの歌や埋蔵金の歌とも言われている歌のはず...真意は分かってはいないけれど...
「とおりゃんせ、埋蔵金や神隠し...はたまた子の成長を祈る歌
童が歌うわらべ歌
様々な言われ方をしておるが本当はどれでもない」
「どれでもない?」
「真の意味...それは子が安全ではなくなると言うこと...
子は 七つまでは魂が体に馴染まぬ、故に七つまで神に守ってもらい生きる
じゃが、七つになり魂が馴染めば神の守りはなくなり、闇に落ちたものが手を出せるようになる」
神の加護がなくなる...闇に落ちたものが手を出せるようになる...
「七つの祝い...こういうことだったのか...!」
七年前の現世の異常気象、霊力を溜めやすい紫を宿したA、手紙に書かれた七年後の意味、そしてこのタイミングで漏れた瞳の秘密。
「今まではおぬしらもおり、神の加護もあった...
しかしもう加護はなくなる...
おぬしらと暮らし、Aは膨大な霊力をその身に秘めておることだ
瞳のことが漏れた以上、闇に落ちたものだけではなく、さらに力をつけたいと思っている神も手を出してくるだろう」
...私たちは、神は神でも付喪神...
神の中でも低級の神。
そんな私たちが束になったところで、大勢の神を相手にしても...勝ち目がない。
「し、しかし!理解者を増やし守りを固めれば守れないことも...!」
「小狐丸、それは難しいことよ...
守りを固めたところで敵う相手ではない
もしこの場にいる神を皆敵に回せば、ここにおる大国主神とて無事とはいかぬ
最高峰の神おも負ける戦と言うのに、仲間を募ったところで...」
「かてっこないです...!!」
岩融と今剣の言う通り。
これは負け戦だ。
なら、どうすれば...
「Aを守る方法はないのか...?」
「...一つだけ、助かる方法がある」
思い空気の中、三日月の言葉が響く。
方法がある?
「三日月、その方法はなんだい?
教えてほしい...!」
「...帰せばよい」
「...はい?」
「Aを、現世に返すのだ」
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作者名:麻葉音 | 作成日時:2019年1月3日 23時