パパの娘〜if〜 ページ5
「そのようなことが...」
私は七年前、Aと出会った時のこと...あの鳥居を触れた時の出来事を大国主神に話した。
紫を持つ者は神の子だと呼ばれ崇められる...
なら何故Aはあのような言われ方をしていたのか?
「七年前は雨が降らず作物が育たなかった年じゃ」
「しかし、次の年には解決した問題ではなかったか?」
三日月の言う通り。
その問題は年中には解決しなかったが、次の年に嘘のように解決した問題だ。
「いけにえをささげたからといって、かいけつするようなもんだいではないですよね?」
「うむ、わしも気になっておった問題じゃ。次の年に解決したとはいえ、今考えると早すぎる」
たしかに、よく考えるとおかしいことだ。
次の年に雨が降る...それ事態はけしておかしいことではない。
問題は、前の年で極限まで痩せ細った大地が回復するほどの雨が降ったこと。
「うまく穴埋めができた...と思うべきか」
「はたまた、他の神の反抗か...」
私が言ったことよりも三日月が言ったことの方が強いだろう。
他の神...
"七年後、そやつの七つの祝いの日に迎えにいく。
それまで大切に育てられし"
「七つの祝いの日...」
不意によぎったあの手紙...
もしかして手紙を書いた者が犯人...?
そう考えた方が...
「石切の刀、七つの祝いと言ったか?!」
大国主神の声で現実に戻された私の目が映し出したのは、いつもなら拝むことが出来ない驚きの表情をした頂点に立つ神の顔だった。
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作者名:麻葉音 | 作成日時:2019年1月3日 23時