ほくほく短編集。3 (ページ13)

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愛の在り処 # 黄 × 黒ページ13

．※ ノンリアル兄弟パロ ※ 黄サイド

︎︎

「っけほ…こち、？」

『ん、隣にいるよ』

︎︎

俺らは、年の離れた幼なじみだ。

俺が16で、北斗が11。

ずっとそばに居る。
北斗の身体は昔から少し弱い。

変わってやりたい。なんて思うことも多々あった。

．

「こーち！……遊んできていい？」

『駄目だよ。今日は大人しくしてなきゃ』

「やだ、遊ぶ！」

『……もう…笑』

『しんどくなったら戻ってきてね？』

「うん！」

北斗が咳を出しているが、どうしても遊びたいみたいで。

俺が傍で見守るのを条件に、少しだけ遊ばせる事にした。

でも、すぐ戻って来た。

「げほ、っ…こぉち、」

『わ〜もう…熱あがってるじゃん』

「うぅ、っ」

辛くなったのか泣き出す北斗を、ぎゅっと抱き締めた。
俺の胸板で荒い呼吸を繰り返す。

『もう、しょうがないなぁ…』

北斗をおんぶして、俺の家に帰った。
俺は親もいるし、母さんだけなんだけど。

でも北斗には親も叔母達もいない。

だから、物心着いた頃から一緒に住んでるんだ。

︎︎

「ふぅ……けほ、」

咳混じりの寝息が聞こえてきた。

きっと疲れてたんだろう。

起こさないように早歩きで帰路を急いだ。

．

俺の家に着き、すぐに階段を駆け上がる。

静かにベッドに横にならせた。

『ほくと、つらいね』

「んん…こーち」

頭を撫でると、苦しそうに目を開けた。

『ごめん起こしちゃた、』

「こーち、ここ来て」

指さすのは、布団の中。

一緒に入んの？笑

『まじか……笑』

『今日だけね？笑』

「ふふ。やったぁ…」

北斗の熱が布団に充満していて、ほっかほかだ。

俺が布団に入ると満足したのか、すぐ眠りに落ちた。

．