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松倉｢ちょっと俺、トイレ行ってくるわ！｣
｢分かった！｣
あの後、海斗もゴールを決めて
私たちの学校の子もまたゴールを決めて
結局私たちの学校が勝った。
『あの、』
｢……はい、｣
振り返ると、私の学校の制服を着た女の子が2人。
リボンの色からして、きっと1年生だ。
『元太先輩と、付き合ってるんですか？』
｢え、？｣
『今日の試合前も、試合中も。
それに、学校でいつも一緒にいるし』
｢えっと、｣
『元太先輩って、かっこよくて優しくて。
モテモテじゃないですか？』
｢………うん、｣
『つり合ってないって、分かりません？』
｢っ、｣
『Aっ！』
｢……あ、元太くん｣
つり合ってない、なんて
そんなの自分が1番分かってる。
元太｢A、一緒に帰ろ！｣
『元太先輩、めちゃくちゃかっこよかったです！』
元太｢あー……、うん。ありがとね！｣
元太くんの周りには
あんな風にキラキラした子がたくさんいて。
私みたいなやつなんか、って
そんなこと自分が1番分かってるから。
｢またね、｣
今日は元太くんと帰りたくなかった。
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作者名：おむきんぐ。
| 作成日時：2021年6月21日 10時
