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第18話 ページ23

私は、足に巻かれた縄を強引に解く。



ごとん



椅子が大きな音を立てて、床に落ちる。



私は素早く扉と壁の間に立ち



気配を消す。



ドンッ



次の瞬間福沢が叩きつけるように



扉を押し開け部屋に入ってきた。



「伏せろ!」



福沢がそう叫ぶと、同時に全身に鈍痛が走る。



「グッ......」




痛みに耐え私は、瞬時に跳躍し



福沢の追撃を逃れる。



腰を低くし、構える。



たとえ、視界と両腕を封じられても



異能と、身体能力で攻撃を凌ぐことは出来る。



「あんた戦う気は無い」



感情を押し殺した声で私は云う。



その問いに福沢は答えず



距離を詰めてくる。



焦らず冷静に、後方へ跳躍し拳銃を



掴みつつ、距離を開けた。



然し、福沢はそれ以上の速度で攻め



私を壁に叩きつけ、肘で胸を押さえつける。



福沢と壁に挟まれ手と背中が軋んだ。



「銃を離せ」



福沢は云った。



「貴様は俺の商売敵だが、今のところ
不法侵入以上の罪はない今なら軽い
罪で許される」



「赦しなどいらない」



胸が押さえつけられているため、



囁き声程度の声しか出せないが、



言葉を続けた。



「この世界に赦しなどない。あるのは
裏切りへの報復のみだ。判っているだろう」



云い終わった瞬間私は、床から足を離した。



流石に、腕一本では私の体重は



支えられないと見越し体を半回転させ



背中の銃で撃った。



二発の銃声が響く。



「かっ......」



福沢は振り返った。



隣室にいた秘書が胸を赤く染め倒れた。



福沢は素早く向き合い床に力任せに



私を押さえつけた。



そして銃を蹴って、部屋の隅に飛ばした。



「貴様っ......!」



私の頭に被せられていた布袋が



力任せに剥ぎ取られた。



眩しい光が差し込んで、福沢の顔を



見ることが出来た。



その瞳は、鋭く私を貫いていた。



福沢は掴み腕で私の首を絞める。



空気が、徐々になくなり苦しくなる。

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 織田作之助 , 成り代わり   
作品ジャンル:アニメ
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読書日和(プロフ) - あい様、教えて下さりありがとうございます( > _ < )修正しておきました (2019年3月9日 7時) (レス) id: 074c26cf03 (このIDを非表示/違反報告)
あい - あの、19話と20話が同じなんですけど。 (2019年3月8日 21時) (レス) id: ba4bf15776 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:読書日和 | 作成日時:2019年2月19日 21時

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