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「怖かったな。もう、大丈夫やで」
「シャオロンさんッ……!!ありがとうございまずぅ」
ズビッと鼻を啜って豪快に涙を流すA。色気などないが、シャオロンはそんなAが愛おしくて目を細めた。
「10秒以内に服着んと、俺に襲われたいんやと判断してここで犯 すで。はい、10〜」
「えぇ！？ちょ」
慌てすぎて上着の袖の部分から頭を出そうとしたり、ズボンが上手く履けなかったり、とバタバタしているA。
「ぜ〜ろ」
「終わった！終わりましたよ！」
「っふはは！おもろいな、馬鹿で可愛ええわ。こんなに可愛ええ生き物初めて見たわ。女とかって、欲の発散のための道具やと思っとったけど、お前は……なんかこう、グルッペン達に対するのとは違う好き、って感じや」
「っふふ、なんですかそれ」
「だから、お前の事好きなんやって！……絶対俺のものにしたるからな」
先程までの明るい声とは違い、耳元で数段低い声で言われて、思わず腰が抜ける。
「大丈夫？」
笑いながらシャオロンが手を差し伸べた瞬間、目の前からAが消えた。
「え？」
「触んなや！Aに何したん！？」
ガウ、と今にも噛みつきそうな狂犬のように怒るゾム。Aはゾムの腕の中に収納されていた。困ったようにゾムを見上げるAは愛くるしい。ビリビリと漏れ出る殺気は、真っ直ぐとシャオロンを突き刺す。
「なんもしてへんし。Aの番アピールか？」
「そ、そ、そんなつもりちゃうわ。お、俺はAを守りたくて……」
「ゾムさん。大丈夫ですよ。シャオロンさんは今、守ってくれたから。信用に値する人間です。でも意地悪なんですよ！10秒で服着ろって！」
「……仲良さそうにしとるな」
「嫉妬は見苦しいぞ」
シャオロンは渾身の煽り顔でゾムの周りをグルグル回る。ゾムは顔を真っ赤にした後、Aを連れて基地内に入った。
「あっ゛！待てや」
幹部に囲われる謎の女を見た兵士達は、ゴクッと唾を飲んだ。野良でもない癖に大切にされる女。余程極上なのだろう、と。噂はあっという間に広がり、彼女は兵士からも狙われるようになった。
この報告を受けてはトントンは夜なべをして防犯ブザーを作った。
「小学生じゃないんですから……」
「大事やぞ！ええな？少しでも危険な状況になったら押すんやで。30秒以内に向かうから。グルさんが不審者に見えても鳴らしたらアカンで」
「しませんよ〜！」
昔本当にあったとは言えないトントンだった。
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かす(プロフ) - かこつです。楽しませていただきました。ありがとうございます (7月17日 19時) (
レス) @page48 id: b1482de086 (このIDを非表示/違反報告)
らあゆ(プロフ) - ありがとう……ありがとう……ほんまにありがとう…一気読み最高でした( ；∀；)夢主可愛すぎるだろ…ありがとう(*´；ェ；｀*) (2023年3月21日 8時) (レス) @page47 id: 61afbf51de (このIDを非表示/違反報告)
♪si?do☆(プロフ) - とっても面白かったです！また面白い作品書いてください！ (2023年1月6日 16時) (レス) id: 89c26ef77d (このIDを非表示/違反報告)
ヒル(プロフ) - 新しい番外編...？好き。夢主の平和ボケっぽいのがずっと抜けない感じ好き。もう、語彙力喪失。ありがとうございますほんとに番外編感謝します...！ (2022年12月21日 23時) (レス) @page43 id: e3196d1b3b (このIDを非表示/違反報告)
小雪 - 完結おめでとうございます！番外編が好きすぎる…。いつも更新されるたびにわくわくして読ませていただいておりました。本当に素敵な作品をありがとうございました！ (2022年12月16日 0時) (レス) @page41 id: 472937dc0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年11月23日 16時
