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ある日、ゾム君に呼び出された。目隠しをされて、車に乗せられる。なんの説明も無しにこれは怖いよ、ゾム君。
日に日に気温は上がっていき、暑苦しい。ポタっと自分の汗が太ももに垂れる。
「暑い？」
「うん」
「ちょっと調整するな」
運転していたゾム君は、私にクーラーの風が行くように調整してくれた。何時間車に乗っていたのだろう。ええで。そう言われて目隠しを取ると、目いっぱいに濃い青が映った。
「海だぁ!!!」
「綺麗やろ」
「うん」
空の薄い青と、濃い青が混ざり合う水平線。そこから立ち上がる入道雲。すぐ近くには、自然を感じさせる岩肌丸出しの崖が。
しばらく見とれていると、ゾム君が私の手を握った。
「海辺にレストラン予約してん。来て欲しい」
「楽しみ〜!!」
高そうだな。小学生並みの感想を抱いて、白テイストの美しいレストランに入る。
「お待ちしておりました。鳥井様。こちらへどうぞ」
案内されたのは、テラス席。ザザーンという波の音がすぐ近くで聞こえる。ゾム君と向かい合うように座ると、早速食事が運ばれてくる。
「量多めに頼んだから、足りると思うで」
「ありがとう!!」
優しく笑ったゾム君の顔がカッコよくて、照れてしまう。口には出せないけど、常にゾム君のことはカッコイイと思っている。ゾム君は言葉にできてすごいなぁ。
時々可愛いのもゾム君の魅力。そして、食べてる時の笑顔。これに代えられるものはない。
「美味いなぁ」
「うん。美味しいねぇ」
流石と言うべきか。全ての料理が美味しくて、一流品だった。
「10品目が最後らしいから、次やな」
「そっかぁ、もう終わりなんだね」
「まだ足りひんよな」
「うん。ごめんね、食いしん坊で」
「俺もやし、そんなAが好きやから」
「んふふ、私も」
サーッと風が吹いた。風に乗って、磯の香りが鼻をつく。
ふと、海を眺めているゾム君に視線を移すと、心臓が止まるかと思った。
綺麗な横顔。風に靡く丁子茶色の髪。背景は南国風の海。今写真を撮ったら、結構な値を張る写真になるかもしれない。でも、このゾム君は私のゾム君。
私しか見れないゾム君。
「ラストは、ケーキや」
「うわぁ!!!」
運ばれてきたケーキに感嘆の声を漏らす。豪華な5段仕立て。
「すごい……ゾム君、嬉しい。ありがとう!!」
好きだな。本当に。このまま結婚までいけたらいいな。
「ん〜!!おいひい」
「可愛ええ顔して食うなぁ」
愛おしそうに細められる目。好き。
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ただの一般人。 - 今までにない展開がたくさんあって、とても面白かったです！！好きすぎて、何回も読み返しては感動。を繰り返しています。完結が惜しいですが、幸せになってくれたのでOKです！ (11月25日 22時) (
レス) @page49 id: adc31b39f1 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - めっちゃ泣いたンゴ…！！天才ですね！ (7月25日 15時) (レス) @page31 id: 2a8bacdc50 (このIDを非表示/違反報告)
ねお(プロフ) - とてつもなくしゅき…尊すぎて言葉が出ないﾝｺﾞｫｫｫ！ところでご報告なのですが、テラーでこの尊い尊い作品に似たものがございまして…。もしかしたらひよこの子様のパクリなのでは？と思いコメントさせて頂きました。ご確認の程よろしくお願いいたします (7月21日 17時) (レス) id: c2f9d03b74 (このIDを非表示/違反報告)
ここなつぁ。 - めっちゃ好きです…！夢主ちゃんと、zmさんの愛らしい恋物語が描かれていて、なんだかほっこりしました、笑。これからも頑張ってください！ (2023年4月16日 22時) (レス) @page50 id: d72a0ee724 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆのこ(プロフ) - この作品好きすぎて何度も読み返してます。3は超えました。これからも読み返します。本編のネックレスを探すとこもご飯食べているとこも好きなんですが番外編の子供たちは本当にお気に入りです。子供たちに脅威さんのむっつりなところが遺伝してないことを願ってます。 (2023年1月6日 0時) (レス) @page50 id: 803f58ab86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年9月2日 18時
