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「ゾム、最近手ぇヤバない!?」
そう大声で言ったのは、シッマ。仕事帰りに、居酒屋へ誘われ、空いているメンバーが集まった。
「確かに。傷だらけやけど……何しとるん？」
何かを疑うようなシャオロンの目が、俺を射抜くようにこちらを見つめる。
「ちょっとな、こっちにも色々あんねん」
ニッと俺の口角が上がるのに対して、皆の表情は暗くなっていく。トントンは、食べる手を止めて、真剣な面持ちで息を吐いた。普段ふざけているトントン姿とは違い、自然と背筋が伸びた。
「ゾムが何しようと、俺らに介入する権利は無いから口出すつもり無いけど……怪しいことには手ぇ出すなよ。一応俺らには、何十万もの登録者が居って、皆信じてくれるとる。お前が居らんとゲームも盛り上がらんから。迷惑かけてもええけど裏切んなよ」
真剣な雰囲気で言いづらい。好きな女へのプレゼントを作っとる事なんか。
「ああ、分かっとる」
軽く返事をして、俺はアイツらのために更に串百本頼んだった。
土曜日。俺は、しっかりとバッグの中にプレゼントが入っとるのを確認して家を出た。Aの家まで迎えに行くと、相変わらず可愛いAが扉から出てきた。
「お待たせ、ゾム君」
「全然待ってへん。それよりA。誕生日おめでとう」
早速プレゼントを渡す。まさかプレゼントがあるとは思わなかったんやろな。Aは酷く驚いた顔をしていた。
「あ、開けていい？」
「勿論」
シュルシュルとAが赤いリボンを解いていく。パカッと白く長い箱を開けると、エメラルドが埋め込まれたネックレス。嬉しそうにAの目が細められる。
「ありがとう、ゾム君!!」
「それ、俺が作ってん」
「えぇ!?本当!?……一生大事にする！」
今の時代、手作りできるからええよな。Aは、俺にネックレスを渡すと、髪を上げて俺に背を向けた。
「つけてくれる？」
「ご馳走様です」
勿論。
「え？」
「あ」
本音が出てもうた。
「ちゃうちゃう。今日、奢ってくれるやろ？」
「んふ、私誕生日なのに〜？」
「冗談やで」
「私も冗談だよ。自分の分は自分で払うよ。バイキングだし」
咄嗟についた嘘にも騙されるA。どこの親がこんなに真っ直ぐな子を育てたんやろ。
「はい」
「ありがとう。どう？」
ネックレスをつけたAは、想像以上に可愛くて、言葉が出んかった。
「似合っとる」
「ありがとう」
ふにゃっとAが笑い、また俺の心臓が飛び跳ねる。
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ただの一般人。 - 今までにない展開がたくさんあって、とても面白かったです！！好きすぎて、何回も読み返しては感動。を繰り返しています。完結が惜しいですが、幸せになってくれたのでOKです！ (11月25日 22時) (
レス) @page49 id: adc31b39f1 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - めっちゃ泣いたンゴ…！！天才ですね！ (7月25日 15時) (レス) @page31 id: 2a8bacdc50 (このIDを非表示/違反報告)
ねお(プロフ) - とてつもなくしゅき…尊すぎて言葉が出ないﾝｺﾞｫｫｫ！ところでご報告なのですが、テラーでこの尊い尊い作品に似たものがございまして…。もしかしたらひよこの子様のパクリなのでは？と思いコメントさせて頂きました。ご確認の程よろしくお願いいたします (7月21日 17時) (レス) id: c2f9d03b74 (このIDを非表示/違反報告)
ここなつぁ。 - めっちゃ好きです…！夢主ちゃんと、zmさんの愛らしい恋物語が描かれていて、なんだかほっこりしました、笑。これからも頑張ってください！ (2023年4月16日 22時) (レス) @page50 id: d72a0ee724 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆのこ(プロフ) - この作品好きすぎて何度も読み返してます。3は超えました。これからも読み返します。本編のネックレスを探すとこもご飯食べているとこも好きなんですが番外編の子供たちは本当にお気に入りです。子供たちに脅威さんのむっつりなところが遺伝してないことを願ってます。 (2023年1月6日 0時) (レス) @page50 id: 803f58ab86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年9月2日 18時
