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アーシャは悔しそうに顔を歪めて部屋を出て行った。トントンは部屋の鍵を閉めると、私を抱きかかえて、ベッドまで連れて行ってくれる。ポスンと優しく降ろされ、布団をかけてくれる。
「……久しぶりやな、こういう時間は」
「そうだね」
「デート、行きたいな」
「私も……夜景見たい」
「今日は随分と甘えん坊やな。可愛ええから問題ないねんけど。夜景かぁ。俺見るの2度目……」
「いいじゃん。付き合ってよ」
「わーった。着いてく」
トントンは私が眠りにつくまで話に付き合ってくれた。
「トントン……好きだよ」
「俺は愛しとる」
その言葉に安心して、私は意識を落とした。翌朝、もうそこにトントンは居なかった。身支度を整えて食堂に行く。もう食欲は戻っていて、ゾムからの食害を受けることになった。
「Aさん。俺、最近右肩がおかしいんですけど」
「今日大先生居ないし、私が対応するね」
「あざっす。あと、ゾムさん。Aさんの顔色青なってきてるんで、そろそろ解放したってください」
「張り合いないのう」
「ゾムがおかしいの。今度胃の検査しようか」
「嫌や。あの変なの飲みたない」
顔を顰めるゾム。確かにバリウムは美味しくないよね。チラッとトントンの方を見ると、アーシャの食べ残しをせっせと食べている。
「ごちそうさまでした。ショッピいつ頃来る？」
「今行きます。一緒に医務室行きましょ」
「うん」
楽しそうに笑うトントン達をなるべく視界に入れないようにして、食器を戻し2人で医務室に行った。医務室の鍵の管理は、基本は大先生なのだが、今日は不在の為私が開ける。と言っても、一応副医務室長でもあるから鍵は常に持ち歩いているんだけど。
「で、肩がおかしいって？」
「手ぇあげると激痛が」
「…おかしいな。それって若い女性に多いんだけど。大体手術して、ボルト入れて調節して治すんだよね」
「手術せなあかんの……？」
明らかに嫌な顔をするショッピ。彼は戦闘員だし、手術は避けたいか。
「この手術すると、骨格が変わるんだよね。手術した方だけボンって大きくなっちゃうの。一見変わりはないんだけど、よく見ると分かるよ。医者とか私みたいなナースは、気づく時もある」
「へぇ。で、薬で治るもん？これ」
「時間かかるけど。それでもいいなら」
「全然大丈夫っす」
「じゃあ１回大先生に相談だね。また明後日来て」
「分かりました。ありがとうございました」
何故だが、この会話が頭に引っかかった。
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キリス(某教祖様)(プロフ) - え…好き♡ (1月15日 21時) (
レス) @page50 id: 62b7efaae2 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 笑いあり涙あり感動あり。正にこの作品のためにある言葉だなと感じました。優しい時間をありがとうございます、この作品の彼等に出会えて良かったです。あとがきを読んでより一層、素のアーシャが好きになりました。また会えるといいなぁ (11月7日 4時) (レス) @page50 id: dba6e6f19e (このIDを非表示/違反報告)
セエレ(プロフ) - なんだこの神作！？と思ったらまさかの推し作者様という奇跡。話の持ってき方が上手すぎる…文章力が凄すぎて作品引きこまれすぎて今泣きそうです (9月18日 23時) (レス) id: b81e176fb0 (このIDを非表示/違反報告)
しんし - お見事でした！！！アーシャにはぜひ子供になって欲しいです､､今まで見た中で1番読み応えがありました！ (5月13日 2時) (レス) @page50 id: ced92b552c (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - この作品もまじで!最高でした!最初はtnさん嫌い!ってなっててつぎにアーシャなんなん?最後はおめでとー!!!!ってなりました!また一気読みしちゃいましたよーでも最後アーシャ好きになっちゃいました!憎めないですよ! (2022年12月8日 18時) (レス) @page50 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年3月28日 18時
