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「トントン。おはよう」
「A。おはよう。今日も可愛ええな」
「ありがとう」
お揃いのペンダント。二人で撮った沢山の写真。影の薄い私をいつでも見つけてくれる、大好きな彼。ずっと、この関係が続くと思っていた。
彼女が来るまでは。
「今日付けで、幹部になったアーシャだ。配属は、総統補佐官。トン氏と同じだな。慣れないことも多いだろうから、サポートしてやってくれ」
「よろしくな、アーシャ」
「はい！お願いします。トントンさん」
第一印象は、可愛くて、真面目そうで明るい子。歩いていたら皆の目を引くような目立つ存在。自分とは対照的だった。
私は、ナース長を務めているから、トントンと関わる機会はそう多くはない。その代わり、私的な時間に沢山会って甘やかして貰っている。
そんな楽しい思い出を塗り替えるように、彼女はトントンに取り入っていく。でも、私は彼女だからとどこか安心していた。
実際は、もう手遅れだったのに。
「アーシャは仕事が早くて助かるわ」
「んふふ、トントンさんのご指導が良いからですよ！」
「いや、ホンマに。あっという間に終わらせるもんなー」
「ゾムさん、その言い方馬鹿にしてますよね？」
チクチクと胸に何かが刺さっていく。でも、彼の邪魔はしちゃいけない。心の内に秘めなきゃダメなんだ。
「Aちゃん？」
「おーい、A」
「A!!!」
「っは、あ、ごめん。何？」
「いや、ボーッとしとったから。お前、ただでさえ影薄いんやから、ボーッとすんなや」
「ごめんね」
トントン。そんな呆れた顔で見ないでよ。皆は、アーシャの手柄を褒める。影の薄い私は、誰も見てくれない。いや、2人は居る。
「A。大丈夫か？」
「A、最近肉食うてへんやろ！食え食え」
「ロボロ、私肉そんな好きじゃない…」
「うっそやろホンマに？」
「なんでシッマが驚くの」
コネシマとロボロ。この2人だけは、何故か私に気づく。どれだけ気配を消しても、パッと見つけて皆の輪の中に入れてくれる。
最近1番ショックだったのは、アーシャがペンダントをつけていたこと。私とトントン、2人お揃いで買ったのに。聞けばトントンが買ってあげたという。泣きそうになったけど、いつ誰がどこで見てるか分からない。
泣くな。抑えろ。ナース長は泣いちゃいけない。幹部になれたのも、実力もあるが、影の薄い私を見つけたトントンのおかげだ。降格したら、次があるか分からない。
君の彼女は私だよね？トントン。
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キリス(某教祖様)(プロフ) - え…好き♡ (1月15日 21時) (
レス) @page50 id: 62b7efaae2 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 笑いあり涙あり感動あり。正にこの作品のためにある言葉だなと感じました。優しい時間をありがとうございます、この作品の彼等に出会えて良かったです。あとがきを読んでより一層、素のアーシャが好きになりました。また会えるといいなぁ (11月7日 4時) (レス) @page50 id: dba6e6f19e (このIDを非表示/違反報告)
セエレ(プロフ) - なんだこの神作！？と思ったらまさかの推し作者様という奇跡。話の持ってき方が上手すぎる…文章力が凄すぎて作品引きこまれすぎて今泣きそうです (9月18日 23時) (レス) id: b81e176fb0 (このIDを非表示/違反報告)
しんし - お見事でした！！！アーシャにはぜひ子供になって欲しいです､､今まで見た中で1番読み応えがありました！ (5月13日 2時) (レス) @page50 id: ced92b552c (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - この作品もまじで!最高でした!最初はtnさん嫌い!ってなっててつぎにアーシャなんなん?最後はおめでとー!!!!ってなりました!また一気読みしちゃいましたよーでも最後アーシャ好きになっちゃいました!憎めないですよ! (2022年12月8日 18時) (レス) @page50 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年3月28日 18時
