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一方、Aの部屋のベッドの上で雑談をしていたAとグルッペン。久しぶりに自室で寝るAは、少しの不安を抱えていた。睡眠環境が変わるだけで見る夢も酷くなる。
「今日は、やめておくか？」
「嫌だ。絶対怖い夢見るもん」
お願い、とAがグルッペンの服を握って首を傾げる。その行動がズキュンとグルッペンの胸を射抜いた。無言でAの服を剥ぎ取り、自分も脱ぐ。
「ぐ、グルッペン。優しくしてね」
メガネを外してベッドサイドテーブルに置いたグルッペンは、妖艶に笑い、Aの首筋を吸い上げる。
「覚えていたらな」
「あっ」
察した。絶対に優しくしてくれない、と。気づいた時にはもう遅い。グルッペンはAの白い肌に自身の骨張った指を滑らせる。
「さぁ、存分に鳴いて貰おうか」
「チッ」
Aの部屋の隣は、鬱先生の部屋だ。鬱先生の部屋に押しかけて、バカ騒ぎをしようとしていたコネシマ、シャオロン、ゾム、ショッピ、チーノはムッとした顔をする。部屋の主は、Aの声可愛い〜と壁に耳を当てている。
いくら幹部の部屋とはいえ、大きな声を出したら壁が厚くても聞こえるだろう。そう、現在鬱先生の部屋には、隣の部屋でよろしくやっている2人の声が聞こえてきている状態なのだ。
『グルッペン……っ!!も、無理ぃ……!!!』
「アイツ、あんな声出せんねや」
素朴な疑問がシャオロンの口から零れる。
「……あの、Aさんって本当に、嫌な人なんですかね」
「なんやショッピ君急に」
ゾムが聞くと、チラッとチーノと顔を見合わせながらショッピが話す。
「俺は、Aさんとあまり関わってないし、喋ったことも少ないから、分かりません。でも、悪い人ちゃうと思います。多分」
「なんで？」
コネシマの口調は明らかに責めているものだ。
「幹部やからある程度の収入は入る。その金で、街行って、適当な男買えばええのに。わざわざ幹部と寝て評判下げて、軍の輪も風紀も乱すアイツが、ええやつなんか？」
「悪い所を見ればな。でも、A……ええとこいっぱいあるで」
チーノは声の調子を変えずに言った。
「中庭の花の手入れしてんのAやねん。暇な時は、忙しいとこの手伝いに行ったりするらしいし。例え敵国のスパイでも、拷問死させた以上は墓を立てて週一で墓参りに行っとる。これが、Aや。ええとこだけ見たら、こんなにもええ奴なんよ。ただ、悪い噂のインパクトが強すぎるだけで」
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みかん - 一気読みしました！凄く面白かったです！ (12月15日 21時) (
レス) @page50 id: 23cbb9e2de (このIDを非表示/違反報告)
ほよん - みんな彼女を大切に思ってるんだなと思いました！とても面白かったです✨ (8月14日 14時) (レス) @page50 id: 3ca2752c0f (このIDを非表示/違反報告)
n - 久しぶりに神作読ませて貰いました！めっちゃ面白かったです！ (6月13日 12時) (レス) @page50 id: a313beec07 (このIDを非表示/違反報告)
ｎｎ - いい意味で鳥肌が立ちました、、！！めちゃくちゃ面白かったです！！ (2023年2月1日 23時) (レス) @page50 id: d2a3e7d3b4 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - この作品も最高だったぁぁぁ!!!!!Ｒじゅーはちじゃないのでみられてうれしいです!!他の作品も見ますね!!!!! (2022年12月9日 20時) (レス) @page50 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年2月9日 20時
