【d!】大嫌いやねん【2】 (ページ28)

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リクエスト:イケメンになりましたページ28

「ふむ、股間に異物があるというのは違和感がありますね」

冷静にパンツの中を見るAに、幹部から総ツッコミが入る。何故かAは、男体化した。しかも、元々美形だったため、とんでもないイケメンとなった。ショッピ、コネシマは失神するのを堪えている。

「どうせなら、楽しみましょうか。どうせご都合ですぐ戻るでしょうし」

ニッと笑うだけで妖艶さが滲み出る。早速、グルッペンに歩み寄ったAは、グルッペンの顎をクイッと上げて、美しい瞳を真っ直ぐ見つめる。

「っ!?」

「相変わらず綺麗な目ですね」

切れ長の目をスっと柔らかくして微笑んだAに、グルッペンはヘナヘナと座り込む。それが気に入ったのだろう。Aは、別のターゲットを見つけた。Aは、ゾムに近づいて、足を払う。グラッと体制を崩したゾムを支えながら床に押し倒す。そしてゾムの輪郭を撫であげる。

「見下ろす立場も悪くは無い」

ゾムは、恥ずかしさがキャパオーバーし、意識を失った。その後も次々とAの邪悪な遊び心が爆発して幹部たちを落としていく。

「エーミールさん」

「……はい」

全力で目を逸らすエーミール。Aは、エーミールの緑色のネクタイを緩めてグイッと自分の方に引き寄せる。そのままエーミールを抱きとめ、低くなった声でエーミールの耳元で囁く。

「童貞さん」

そっちの気がある訳では無いが、腰に来たらしい。エーミールはバタンと大きな音を立てて倒れた。残すはダブルセコム。

「お兄ちゃん！」

漫画だったら音符が着いているくらいの弾んだ声だ。

「俺に弟は居らん」

「そっか。こっち向いて」

「嫌や」

「そう。じゃあ、無理やりにでも」

コネシマの顔を掴んで、自分の方を向かせたAは、ニヤッと笑う。

「やっと見てくれた」

眩しいくらいのイケメンオーラ。

「はぅ」

お兄ちゃんノックダウン。

「待ってくれ。男としての尊厳は守らせてくれ」

「今は、私も…いや、俺も男、だよ」

逃げ出そうとしたショッピを容易く捕まえたAは、壁まで追い詰めて、逃げられないように両手でガードする。そして、その唇に口付けをした。

「んんっ!?」

普段は自分が攻めているので、ショッピはひどく赤面し、涙目になる。Aが口を離すと、銀糸が二人の間を繋いで切れる。肩で息をするショッピは蕩けた目をしている。

「今日はこのまま夜を過ごします？」

そう言ったところで、Aは戻った。そしてショッピの目が野獣のように光った。