オマエのことばかり見てた [2] ページ10
布団に仰向けに眠るよう言われた。
僕は肩にかけていた学ランを脱いで、言われた通りにする。
心臓はバクバクしてた。
なんで布団？ なんで仰向け？
気になることはたくさんあるけど、でも、山本は僕にひどいことをしないから……きっとなんでもないことって思って彼の布団に寝転んだ。
枕に顔を埋めると、山本の匂いでいっぱいになる。
「よし、力抜いてくれよ〜」
と、山本の声がする。
言われた通りに脱力すると、彼の手が僕の背中を這った。
ぞわっとして、声を出してしまう。
「あはは待って山本っ」
「くすぐったいのか？」
「くすぐったい……」
「じゃあもうちょっと強くだな」
腰や背中、肩を指先で強く押されたり、手のひらでやんわりと揉まれたり。
なんていうか、これは……
「マッサージ？」
「ああ！」
すごく健全なマッサージだ……。
………………別に期待なんてしてないんだから！
「お加減はいかがですか〜」
なんて、山本がちょっぴりふざけて聞いてくる。
僕はふふんと笑った。
「気持ちいいよ。とっても」
実際、心地よかった。
肩の力が抜けていくのを感じる。
「でもどうしてマッサージを？」
「Aさ、最近すげぇ疲れてんなあって」
そういえば最近、よく背筋を伸ばしてた。
肩に力が入りやすくなってた気もする。
書類整理が多かったからだ。ずっと座りっぱなしだった。
「明日からもAが元気一杯でいられるように、俺にできることをしたいって思ってさ！」
「ふぅん……ありがと」
「どういたしまして！」
身体がふわふわする。
優しく揺すられて、ほぐされる身体。
それから山本の匂い。
なんだか、とても……眠くなってきた。
うとうとしてくる。枕に顔を埋めると、すぐさま眠気に飲み込まれそうになる。
「おやすみ、A。ちゃんと夜家に送るから、ちょっと寝てていいからな」
山本の優しい声。
「うん……」
眠たくて、素直に返事をした。
山本がくすくす笑う。
なんだか幸せだ。
誕生日に好きな人の隣にいることが。
好きな人が僕のためにお寿司を作ってくれたことが。
マッサージをしてくれたことが。
なにもかも嬉しくて、幸せ。
「A、誕生日おめでとう」
眠りの間際に聞こえた声。
心地よさに負けて、意識を手離した。
ラッキーアイテム
革ベルト
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紅うさぎ(プロフ) - 果口 陽暉さん» 三年越しにすみません！ 見落としてました…。。今さらの回答となってしまって申し訳ありません！ 更新がんばります！ (2020年5月4日 1時) (
レス) id: 8620c16f31 (このIDを非表示/違反報告)
果口 陽暉(プロフ) - もう、更新されないのでしょうか？気長に待ってます (2017年11月26日 17時) (レス) id: 17a8e4b861 (このIDを非表示/違反報告)
紅うさぎ(プロフ) - るらりさん» すみません！更新します！！！ (2016年6月8日 5時) (レス) id: 3b29655bc4 (このIDを非表示/違反報告)
るらり - 面白いです！頑張ってください！ (2016年6月6日 23時) (レス) id: 8d6d4eade5 (このIDを非表示/違反報告)
紅うさぎ(プロフ) - 魔太郎@バンガセloveさん» ありがとうございます。また更新しますね(笑) (2015年11月30日 1時) (携帯から) (レス) id: 6f89c7bf5f (このIDを非表示/違反報告)
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