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ドッ……。
彼の姿が消えた……ように見えた。
正面だ。彼は真正面から、残像すら残さぬ速さで僕に飛びかかる。
僕はそれを避けずに、飛び上がった。くるんと空中で回転する際は、彼の後頭部を軸にして。
「！！」
彼はそれに気付いて、息を飲んだ。次には、壁にぶつかりそうになる。急いで方向転換したのは良いが、ブレーキをかけていないのか、壁が大きくへこんだ。
それに足を取られ、失速した。彼は焦ったかおをして、グローブに新たな火を灯す。
バウッ……！
破裂するような、炎。彼のスピードは上昇。
先ほどと同じく、真正面から僕につっこんでくる。
……あぁ、もう。頭の悪い動物のようだ。
僕は突進してきた彼の腹に、トンファーを突き入れた。僕の勢いと、それを上回る彼のスピードのせいで、腹は深く抉れた。
彼の口から、血が飛び出る。突きの勢いに乗せて、彼は宙へ飛んでいってしまった。
「くっ」
彼は再び、炎をグローブに灯す。しかし、さっきから消耗しているために、思ったように力が出ない。
さっきから、付け足してばかりなのだから仕方がない。それに、力を震いすぎて、自身のそれに振り回されている。
「……体が流れてるよ」
僕の忠告。けれども、彼はそれを聞かずに、また炎圧を上げた。
強烈な炎が手から吹き出た。その力の勢いのまま、彼は地面に突き刺さる。
……自爆。
「あ……うぅ…」
苦しげな声が聞こえる。心配はしない。これは戦闘であり、修行ではないのだから。
「何のマネだい？」
僕の言葉に、彼はギロリと僕を睨み付けた。
それにしても、彼の武器はずいぶんと嫌な性質をしている。
彼の戸惑う顔を見れば、分かる。思い通りにいかないのだろう。圧倒的な力に振り回されて、中々使い慣れそうもない。
それでも、情けは無用。
「……ねぇ、キミ。僕が言ったこと、覚えてる？」
「……勝つしかないんだろ？」
そう。彼は勝つしかない。生きたいのなら、僕に勝たなくてはならない。
この戦いにルールはないと。勝つか、死ぬか、好きなほうを選べと。僕はそう言った。
僕はにんまりと笑った。
さぁ、どうする。沢田綱吉……。
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紅うさぎ(プロフ) - 果口 陽暉さん» 三年越しにすみません！ 見落としてました…。。今さらの回答となってしまって申し訳ありません！ 更新がんばります！ (2020年5月4日 1時) (
レス) id: 8620c16f31 (このIDを非表示/違反報告)
果口 陽暉(プロフ) - もう、更新されないのでしょうか？気長に待ってます (2017年11月26日 17時) (レス) id: 17a8e4b861 (このIDを非表示/違反報告)
紅うさぎ(プロフ) - るらりさん» すみません！更新します！！！ (2016年6月8日 5時) (レス) id: 3b29655bc4 (このIDを非表示/違反報告)
るらり - 面白いです！頑張ってください！ (2016年6月6日 23時) (レス) id: 8d6d4eade5 (このIDを非表示/違反報告)
紅うさぎ(プロフ) - 魔太郎@バンガセloveさん» ありがとうございます。また更新しますね(笑) (2015年11月30日 1時) (携帯から) (レス) id: 6f89c7bf5f (このIDを非表示/違反報告)
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