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「ごめんね。でも、はっきり言っておいた方が良いと思って……」
私から視線を反らし、真は苦渋に満ちた表情をしてそう言った。
さらに、不審者は全裸のおじさんだけじゃないんだよ、と付け足す。
「え……服を来ている人も不審者なの?」
私がそう疑問を口にすると、スバルは信じられない物を見るような目で私を見て、北斗は頭を抱えながら、そこからか、と呟く。
そして、無言で頷く真の後ろに何故か灰色のモコモコとした髪型の先輩の幻覚が見えた。
「……それはこの際、置いておこう。それよりも、朔間先輩。Aに何をした、場合によっては許さんぞ」
何かを諦めたように、そして疲れ果てたように、北斗は再び零にいさんの方を向いた。
零にいさんはそんな北斗をにこやかに、だが目だけは鋭くして眺めている。
私に、ミルクボーロをくれたおじいちゃんみのある零にいさんはどこに行ってしまったんだろう。
本当に、不思議な人だ。
「Aの嬢ちゃんが言っていた通り、少しお喋りしてただけじゃよ。」
零にいさんはそう言ったかと思うと、ミルクボーロをくれたおじいちゃんみのある顔に戻り、私を見て微笑む。
すごい切り替えの早さだ。
「それと、敵をつくるような物言いは感心せんのう……生徒会と戦うために、今は一人でもおおく味方につけておきたい時期じゃろ?」
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セラ(プロフ) - りむねこさん» 本当ですか!?ありがとうございます! (2019年12月16日 20時) (レス) id: d50daeedd2 (このIDを非表示/違反報告)
りむねこ - これからも楽しみにしてます! (2019年12月16日 8時) (レス) id: 5a6b080ae8 (このIDを非表示/違反報告)
セラ(プロフ) - ねむにゃんさん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年10月26日 18時) (レス) id: d50daeedd2 (このIDを非表示/違反報告)
ねむにゃん - 大好きです! 次の作品楽しみにしてます! (2019年10月26日 18時) (レス) id: e8673e3d7f (このIDを非表示/違反報告)
セラ(プロフ) - 黒石さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです! (2019年9月28日 13時) (レス) id: d50daeedd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セラ | 作成日時:2019年9月15日 21時