愛でした。 (ページ1)

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信五said

俺はきっと幸せになりすぎたんや。

大切な仲間と応援してくれる人に囲まれて…

こんな幸せな人生はなかったんや。

2020.8.18
オンラインの配信ライブも終わり

俺はひとり病院に居た。

医｢村上さん…大変申し上げにくいのですが｣

信｢なんですか？はよ言うてください。｣

医｢村上さんは肝臓がんが肺に転移していて

今の医療でできることは多くありません。｣

信｢それって俺…死ぬんですか？余命は…｣

医｢もって半年かと…｣

信｢半年？嘘やん…そんな…｣

医｢誰か御家族やメンバーの方にもお伝えください。｣

信｢…家族に連絡します。

メンバーには…言わんとってください。｣

医｢わかりました。今後はどうされますか？｣

信｢治療したら治るってもんやないんですよね？｣

医｢確率はかなり低いです。｣

信｢…ほな残りの人生

自分が生きたいように生きます。

これまで通り撮影とかしても大丈夫ですか？｣

医｢本当はあまり良くはないんですけども…

医師がこんなこと言っては何ですが

村上さんならできる気がします。｣

信｢ハハッよう言いますわ。

でもありがとうございます。｣

医｢くれぐれも体調と相談して少しでも

悪かったら休んですぐに病院へ来てください。

無理は禁物です。

それと痛みなどをとるためにも

週に2回は来てください。

忙しいでしょうし連絡は直前でもいいので。｣

信｢わかりました。

では事務所の方には伝えておきます。｣

医｢よろしくお願いします。｣

信｢ほな…ありがとうございました。｣

医｢あの村上さん！無理をしない範囲で

やりたいことをたくさんやってください。

人生はいつからでも変えられます。｣

信｢ありがとうございます。

今以上にもっといい人生にします。｣

人前では明るく振る舞えるのに

家に帰って1人になった途端

不安と恐怖で涙が止まらなかった。

押し寄せてくる辛い現実に

押しつぶされそうになった。

泣きながらオカンに電話した。

オカンも泣きながら聞いてくれて

こっちに来てくれると言った。

でもオカンにはオカンの生活もあるし

俺も入院するわけちゃうから

ありがとうって言うて断った。

その後事務所にも連絡した。

タッキーも泣いてくれた。

改めて俺の周りには

素敵な人がたくさんおるんやなって思った。

でも…どうしてもメンバーには言えなかった。

いづれ言わなあかんことは分かってるけど

まだ…気持ちの整理がつかなかった。