愛の行方 (ページ7)

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episode6 ページ7

亮said
俺の両親が殺された事件の時効が
だいぶ近づいてきてるらしい。
暴力団の抗争やろうって言われてるけど
実際まだ犯人は捕まってない。

章｢う…亮！｣

亮｢ごめん…何？｣

章｢こっちが聞きたいわ。そんな難しい顔して。｣

亮｢なぁ章ちゃん…｣

章｢ん？｣

亮｢時効まで…あと3年しかないんやって。｣

章｢せやな…｣

亮｢それまでに絶対犯人捕まえてぶっ殺したるわ…｣

章｢あかんて。
そんな奴のために亮が罪を犯す必要は無いて。
もっといい方法があるはずやから。｣

亮｢せやけど…絶対許せへん。
オトンとオカン返してや…｣

章｢俺らが2歳ん時やもんな…
俺…親の顔も覚えてないや。｣

亮｢そんなん俺もや。なんで忘れてもうたんやろ…｣

章｢顔は覚えてないけど
たくさん愛してくれたんは心が覚えてる。
今の俺らにはそれで十分なんちゃうかな？｣

亮｢犯人を捕まえて罪を償ってもらうことが
俺らにできる唯一の親孝行やから…
やから俺オトンとオカンが入ってた
暴力団に入ろうと思う。｣

章｢他にも方法はあるんちゃう？
もしそれで亮が何かに巻き込まれたら…｣

亮｢せやけど…せやけど…｣

章｢亮は頭いいんやし高校ももう卒業やろ？
警察なったらどうや？｣

亮｢警察な…｣

章｢普通の人やと見れへんような
資料とかあるんちゃう？｣

亮｢人生をかけた潜入捜査ってことやな。｣

章｢随分大袈裟やな…でもどうかな？｣

亮｢やってみる。でもさ章ちゃんは今何してるん？
一緒に住んでるのに
章ちゃんが何してんのか全然知らへんのやけど。｣

章｢それはまた今度な。もう遅いから寝よか。｣

亮｢…なぁ今日すばる遅ない？｣

章｢仕事長引いてるんちゃう？｣

しばらく寝てたらいきなり電話が鳴った。
すばるからやった。

亮｢今寝てたんやけど…どしたん？｣

？｢渋谷すばるさんの
御家族の方でいらっしゃいますか？｣

亮｢そうですけど…｣

看｢こちらエイト病院の者でして
先程渋谷さんが救急搬送されてきまして
御家族の方に来ていただきたいのですが。｣

亮｢…わかりました。すぐ行きます。｣

章ちゃんもただ事ではないって思ったのか
もう着替えていた。服装は…派手やけど。

章｢何やったの？｣

亮｢すばるが倒れたから病院に来いって。｣

章｢えっ？やばいやんか！｣

そこから2人大急ぎで病院に向かった。

章｢あの…渋谷すばるの家族です。｣

看｢こちらです。｣

亮｢すばる！大丈夫なん？｣

す｢今から説明してくれるんやて。｣