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祝言を ページ10

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あれから三日
有言実行とはまさにこの事
ぬらりひょんは本当に今月内に祝言にありつけた




「あんたへの愛情暴走してんじゃないの?
ぬらりひょんの奴」

「……まさか本当に一夜にして三つ潰してくるとは思わなかったな、流石に私も」




喧嘩を売ってきた三つの組は狒々とぬらりひょんの手によって呆気なく潰された
いや、狒々に関しては組を潰したというよりは降したという方が正しい
喧嘩売ったやつらは今や狒々の組、関東大猿会に入ったのだ


ぬらりひょんの手にかかった方はそれはもう奴良組の妖怪たちが相手がなんだか可哀想に思うほど徹底的に潰されたらしい
場所はさほど遠くなかったものの二組も相手したためか日暮れに出かけて次の日の朝にやっと帰ってくる程の長めな出入りだったがみんなほぼ無傷という快挙であった
酷く疲れた様子ではあったけども

納豆小僧にその時の様子を聞くに良く言えば鬼神の如く、悪く言えばチンピラだったらしい
鬼神とチンピラはだいぶ意味が変わってくると思うのは私だけなんだろうか




「よし、これで仕上がりよ」




白無垢に身を包み、化粧をして練帽子を被せられ紅を引かれれば終わり
はっきり言って、白無垢が非常に重い




「あ、姉様……」

「A様……」

「はぁ……」

「………………三人揃って何?」




私の支度が終わり支度の手伝いをしていた雪麗、珱、苔姫は改めて私を見るやいなやため息をこぼした




「綺麗です……」

「この世のものとは思えぬ……」

「思わずため息出るって、こういうことなのね」

「…………それは、どうもありがとう」




こうもべた褒めされては照れくさいものだ




「人形みたいに整ってて怖いわ、なんか」

「雪麗それどういう意味よ」

「綺麗すぎだってことよ。
……私は着物着替えてこなきゃ行けないから珱姫たちAのことよろしく頼むわよ?」

「「はい!」」




雪女ゆえか、いつも白の着物を着ている雪麗も今日ばかりは着替えるらしい
それもそうだろう、白を着るのは婚儀の時は花嫁のみが許されるものだ
だから雪麗は非常に珍しく、色物の着物を着なければならない
雪麗はそのまま出ていき三人だけになった




「姉様、妖様とお幸せになってくださいね……!」

「ありがとう珱」

「わらわたちはいつでも相談に乗るからの!
嫌なことでもあればすぐに言うのじゃ!」

「わかったわかった」



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Yoduki(プロフ) - 面白いです!続きが楽しみです (2019年9月13日 23時) (レス) id: 64cce11da8 (このIDを非表示/違反報告)
Yoduki(プロフ) - 最高です!続きが楽しみです! (2019年9月9日 12時) (レス) id: 64cce11da8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 0429chuyaさん» コメントありがとうございます!頑張りますので、引き続き愛読よろしくお願いしますm(_ _)m (2019年8月25日 13時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Yodukiさん» コメントありがとうございます!これからも愛読よろしくお願いしますm(_ _)m (2019年8月25日 13時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
0429chuya(プロフ) - とても面白くて大好きです!!もうすっごく最高です!!!!いつも続き楽しみにしてます!!!!!! (2019年8月22日 18時) (レス) id: d35d3612e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年7月29日 20時

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