+++++ ページ14
.
「でもお前はそのままで良いよ。
お前は冷たくされてもスパイカーたちにいつも最高のトスを上げ続けてる。
それをやり続ければきっとあいつらもわかるさ。
今自分たちのやってることがバカなことだってな」
だから何も心配すんな。
監督はそう言って私の頭を撫でた。
私の中で、監督の言葉と前にもらった牛島さんの言葉が被る。
「だから今は辛いかもしれないが、耐えろ。
酷くなるようなら、俺も黙っちゃいないからな」
貴「…心配ありません。大丈夫です」
「？」
私はふう、と一息ついてまた真剣に試合を見た。
貴「そこまで、辛くはありません。
だって、ここは私にとって通過点ですから」
「！」
貴「私が目指すのは、世界と戦える舞台まで行くこと。
そしてそこで強い人たちとバレーをすること。
その為なら、今のこの辛さなんか全然痛くも痒くもありません」
私が目指すのは世界。
強い人たちと戦える、舞台まで行くこと。
絶対に牛島さんと同じところまで行ってみせる。
今はただその候補に上がっただけで、最後まで生き残れる保証はない。
私は、生き残りたい。
貴「私は、勝つためにここにきました」
「…ああ」
貴「勝つためなら私が嫌な思いをしようが構いません。
スパイカーたちに最高のトスを上げて、最高のスパイクを打たせる。
それが私のできること。
それを一本一本丁寧に、完璧にやるだけです」
私は私のできるバレーをする。
全力でチームに貢献し、全力で敵を叩き潰す。
ただそれだけ。
「………本当お前バレーのことになると性格変わりすぎだっての」
貴「……自認はしません」
「いやそこはしろよ。そろそろ」
嫌われようが憎まれようが、私はみんなを勝たせるためにここにいる。
最高のスパイクを打たせるためにここにいる。
その意志だけは誰にも負けない。
貴「まぁ、どうあがいてももう大会は始まってしまったんですし、後悔しないよう頑張ります」
「ああ。よろしく頼むよ」
貴「はい」
勝ってみせる。
新山女子にも、他のチームにも。
全てのチームに勝ってやる。
今回こそ、絶対。
私と大会。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 467人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
江(プロフ) - 霊夢どうふさん» 霊夢どうふ様。コメントありがとうございます!スランプ気味なので更新の頻度は落ちますが、どうぞこれからも読んでいただけると幸いです!! (2019年5月22日 18時) (
レス) id: 6fc283c30a (このIDを非表示/違反報告)
霊夢どうふ - あー…うん。ウシワカちゃん可愛い。かっこいい。しんどい。これからも頑張ってください！……はぁ……好きだわぁ…(語彙力) (2019年5月20日 0時) (レス) id: bd41a59bf6 (このIDを非表示/違反報告)
聖カコ(プロフ) - 元カコです。これからもよろしくお願いします！！ (2019年5月6日 22時) (レス) id: 7a3bf8ffac (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - ぴのさん» ぴの様。ご指摘ありがとうございます！直させていただきました！！ (2019年4月5日 22時) (レス) id: 6fc283c30a (このIDを非表示/違反報告)
はるぴす(プロフ) - あわわわ！！更新されてるうぅぅ！！そして及川さん、なんか良い！！これからも応援してます！！ (2019年4月5日 18時) (レス) id: 33a3e8dbe2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：江
| 作成日時：2019年1月4日 0時
