偽り笑って 5【3年A組】

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「…えーっと。

俺がフェイク動画を作ったところまでは、見破ったんだよな？」



「…その動画がSNSにアップされてます……。」


「炎上に次ぐ炎上で大変なことになってるよ…？」





マインドボイスは大荒れ、
先生の悪口ばっかりで私は見るのをやめた。

だって気分悪すぎるし。





「うん、分かってる。
……全部計画通りだ。」





えっ、は？

け い か く ど お り ？

どう言うことだか全くわからないんだけど、
誰かわかりやすく説明して。





「……えっ、どういうことだよ？」



「…この動画を流すことも、
それによって俺が犯人扱いされることも、全て、

初めから仕組んでたことだ。」





なんで、そんな風に仕組んだの？？

マジでこの事件の行く末が見えないんだけど……
これ、私だけかな？





「意味分かんねぇよ！！
……え、だってあの動画は全部嘘なんだろ？

だったら先生はさ、景山を殺してないんだし、犯人扱いされる必要もないだろっ」





そう、その通り。
先生が悪者にされるとこなんて見たくないんだけど。





「…というわけで、
これからお前たちに全てを話す。

俺の計画も、本当の、目的も。
想像力を掻き立てて、よく、聞いてほしい。」



「本当の目的……」





今日、全てがわかる。
この人質生活の集大成……

私たちは、受け止めなければいけない。
そのためにこの日々を過ごしてきたんだから。





「話して、先生。
私たち全員……覚悟はできてるから、さ。」





私の言葉に、全員が頷いた。
全員気持ちは一緒、ってこと。

だから、大丈夫って。
私たちも先生と向き合うから。





「……いい顔だ」





もう、この事件が起きる前の私たちじゃないんだよ。

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