始まり ページ5
その時、私は腕に水色の痣ができていたのを見つけた。
変な色の痣、なんて思いながら私は涙を拭う。
だんだんと、痛みが引いてくる。
呼吸が落ち着いてきた頃、扉の外で
「研磨、これ寝てんじゃね？」
とかいう会話が聞こえた。
よし、帰ると少し安堵する。
しかし、微塵も慈悲の心を持たず、研磨が扉を開けた。
「なんだ、起きてんじゃん。」
「…研磨の部屋隣。」
と、適当に返す。
「なんか、変わったな。」
「研磨の部屋、隣。」
と、次は指を指した。
「カーテン、開けるぞー。」
とクロは容赦無く、部屋に入ってくる。
バシャ、とカーテンを開けられ目を日光がグサグサと刺した。
「うあああ…」
と、寝返りを打って布団に顔を埋める。
「こいつ、本当にAか？」
なんて声が聞こえる。
そうです、これが本来の孤爪Aです。
「クロ、後は頼んだ。」
そう言って、研磨の気配が部屋から消えた。
連れて行ってよ、と言おうとしたがその時には扉を閉める音が聞こえた。
私は、布団の中に入ろうとする。
しかし、大きい手で頭をガシッと掴まれ、更にお腹に手を入れられて抱えられた。
「相変わらずチビちゃんだねえ。」
と、笑う声が上からする。
私はバタバタと抵抗した。
しかし不登校児の力では1ダメージも与えられず、力尽きる。
なんやかんやで連れてこられたのは、リビングだった。
ぽんっと、座らせられた。
向かい側に、クロが座りじいっと私を見る。
睨み合いのような事をしていると、そこに研磨も着た。
そして、クロの隣に研磨は座った。
「…なに。」
私は無愛想にそういう。
こんなことして何がしたいのか全くわからなかった。
「なんで学校、こねえの？」
クロが、ざばっと、切り出す。躊躇うことなく。
私は顔を上げないで、
「…疲れたから。」
と、呟いた。
「バレーが、か？」
黒が言ったその言葉にばっと顔を上げた。
「おや、図星のようだねえ」
ニヤニヤとクロが笑う。
相変わらず、煽りが上手い。
「…それだけじゃない。」
私はクロの笑いを止めるように、切り出す。
それだけなわけがなかった。
「じゃあ、なんだよ。」と言うような目で私を見る。
話す気にはなれなかった。
私はまた下を向く。
それから何も話さなかった。
時間が経って、2人は昼からの練習に行ってしまった。
家に私1人になる。
私はリビングから動けなかった。
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あ - 内容がすごいわかりやすいです。続き待ってます (2020年5月7日 22時) (
レス) id: 2b1a6cecc8 (このIDを非表示/違反報告)
hitoesasami(プロフ) - kajjjenさん» 読んで頂き本当に感謝です…！！それに面白いなんて言って頂けて嬉しいです…！！応援、ありがとうございます、更新頑張ります！！ (2020年4月6日 17時) (レス) id: 41b3c0e585 (このIDを非表示/違反報告)
hitoesasami(プロフ) - 清川さん» 全然わかりやすいっすよ…！！そしてな、なんと！！？？そんな…嬉しすぎます…！！頑張ります！！本当にありがとうございます！！嬉しすぎて…(´；ω；｀) (2020年4月6日 17時) (レス) id: 41b3c0e585 (このIDを非表示/違反報告)
kajjjen - コメント失礼します！初めてこの作品を読ませてもらいましたが本当に面白いです！応援してます(^^) (2020年4月6日 9時) (レス) id: 6e12a7e235 (このIDを非表示/違反報告)
清川 - hitoesasamiさん» 俺、文作るの下手だから、伝わってよかった^^ログイン出来てないからお気に登録できないけど、ログインしてたら絶対お気に登録してた。しかも俺の中で☆100くらいついてるw頑張れ (2020年4月1日 20時) (レス) id: bdf93be9d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hitoesasami | 作成日時：2020年3月26日 3時
