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教室 ページ23

体をゆさゆさとされる。
私は学校の布団にもか関わらず、まだ寝ていたい、と少し潜った。


「起きて〜そろそろ帰宅の時間だよ〜」


そう言われて、はっとする。
そんな時間まで寝てたのか、と自分でも驚いた。
どうやら保健の先生が起こしてくれたようだった。


「おはよ。」

「おはようございます…。」


私は申し訳ない、思いつつも起こしてくれなかった先生に感謝をしたかったわ


「Aのクラスの人たち、だーれもあんたの荷物持ってきてくれないからどうしようか困ってるんだけど…
取り、いける?」


いけるか正直わからないけど、頷く。
ベッドから降りようと、体を起こした。
体が、とても重かった。


「水、飲んだから行くんだよ。寝起きは水分不足だから。」

「はい…。」


背筋を伸ばすのもなんだか、めんどくなって来てしまう。


「猫背ー!」


バシン、と背中を叩かれた。
その時の痛みはありえないほど痛かった。
まるで腫れたところを叩かれているような。


「…痛いです…。」

「じゃあ、シャキッとしないさい。」

「…疲れたから。明日から頑張ります…。」


私はまた叩かれる前に、と少し急いで教室を出た。

すっかり昼の明るさは無くなっていて、真っ赤な夕方の世界だった。
窓に赤いフィルムを貼ってそうなほど赤かった。

そして廊下は静かだった。
凄く。

まるで、校舎に1人取り残されて、もう二度と出られないんじゃって思うほど。
でも、それはそれでよかった。

校舎に1人なら、なにも意識しなくていい気がするから。
そうしたらやっと、楽な気がするから。

とぼとぼと、私は教室を目指す。


やっと、辿り着いた教室には誰もいない。
いるとしたら、綺麗な机の中と1つ寂しく汚れた机。

私の机は汚れたほうだった。
チョークで真っ白にされていた。
偶然ポケットに入ってたティッシュで、拭き始める。

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- 内容がすごいわかりやすいです。続き待ってます (2020年5月7日 22時) (レス) id: 2b1a6cecc8 (このIDを非表示/違反報告)
hitoesasami(プロフ) - kajjjenさん» 読んで頂き本当に感謝です…!!それに面白いなんて言って頂けて嬉しいです…!!応援、ありがとうございます、更新頑張ります!!  (2020年4月6日 17時) (レス) id: 41b3c0e585 (このIDを非表示/違反報告)
hitoesasami(プロフ) - 清川さん» 全然わかりやすいっすよ…!!そしてな、なんと!!??そんな…嬉しすぎます…!!頑張ります!!本当にありがとうございます!!嬉しすぎて…(´;ω;`) (2020年4月6日 17時) (レス) id: 41b3c0e585 (このIDを非表示/違反報告)
kajjjen - コメント失礼します!初めてこの作品を読ませてもらいましたが本当に面白いです!応援してます(^^) (2020年4月6日 9時) (レス) id: 6e12a7e235 (このIDを非表示/違反報告)
清川 - hitoesasamiさん» 俺、文作るの下手だから、伝わってよかった^^ログイン出来てないからお気に登録できないけど、ログインしてたら絶対お気に登録してた。しかも俺の中で☆100くらいついてるw頑張れ (2020年4月1日 20時) (レス) id: bdf93be9d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:hitoesasami | 作成日時:2020年3月26日 3時

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