戦場から愛を込めて/zm ページ21
『A、Ｃ拠点に二人確認したで。』
「おっけー援護する。いつでもいいよ。」
私の言葉にゾムは壁の後ろから拠点に向かってグレネードを投げる。
距離はおよそ５０Ｍ、スコープから確認できた敵の一人の頭を撃ち抜いた。
それと同時にゾムが壁を乗り越え拠点へ走る。
「一人キルしたよ。」
『こっちもキルしたわ、このまま拠点制圧する。』
「了解。」
拠点の旗を上げるゾム。
こちらに向かって敵がいないか索敵は怠らない。
「こっちに来てないね、このまま裏取りに行く？それともここで防衛する？」
『俺はどっちでもええで、Aはどうしたい？』
「私もどっちもでもいいけどねぇ…。」
『「攻めた方が面白い」』
重なる言葉に二人で笑いながら走り出す。
死ぬか生きるかの戦場を、公園ではしゃぐ子供のように駆けまわる。
『A！』
荒げたゾムの声が耳に刺さる。
すぐさま銃口を構えたが、出会い頭の敵の手にはショットガン。
遠距離用のライフルなんて分が悪すぎた。
たった一発。
至近距離で打ち込まれた散弾銃。
私が倒れるのと同時に、横から撃ったゾムの弾が相手を貫く。
さすがゾム。
あの一瞬で確実にヘッドショットを狙うエイム力。
『すまん…間に合わんかった。』
「いいよ、ありがとう。」
『絶対勝つから。』
「うん、見てるね。頑張って。」
私を置いてまた走り出すゾムの姿を見送る。
ふぅ、と息をついてからマウスから手を離した。
それにしても私も随分腕が上がったものだ。
ゾムと一緒に遊びたいからと頑張って練習してよかった。
今ではすっかりゾムの相方として、それなりに名前も知れ渡っている。
「現実もこうだったらいいのに。」
『戦争がしたいん？』
「まぁそれもいいかもね。」
ゾムと一緒にいられるなら。
戦場だってどこだっていいよ。
『うーん、俺は嫌やなぁ。』
「戦闘狂なのに？あ、すごいスコア１位じゃん。」
『当たり前やろ。』
「ふふっすごい自信だね。」
『そうやなくて。』
「ん？」
静まり返る音。
音声トラブルかと思いヘッドセットに耳を澄ます。
『Aが目の前で撃たれるとか耐えられるわけないやん。』
いつもよりも小さいゾムの声、だけどいつもよりもはっきり聞こえた。
聞き逃さなくて本当によかった。
「ねぇそれ今度会った時に直接言ってよ。」
『顔見てなんか言えるわけないやろ。』
「じゃあもう一回言って！」
『おーし、ちゃんと聞いとけよ。』
どきどきしながら口を閉ざす。
『好きや。』
その言葉の破壊力はショットガンなんかと比べ物にならない。
さすがゾム、私の心臓は簡単に撃ち抜かれてしまった。
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ことこ(ドS娘)(プロフ) - だいぶ前の小説にコメント失礼します。あなた様のエミさんの認識はどうなってるんですか…変態ですか……好きです｡｡｡｡｡｡｡ (2020年12月2日 22時) (
レス) id: 5e03690c33 (このIDを非表示/違反報告)
生真面目な炊飯器(プロフ) - あ、良かったーびっくりしたゾ（笑）というか見てますよ…！もう光の速さで短編集3へ飛んでったンゴ！そして幸せになりました(小並感) (2017年11月19日 9時) (レス) id: b04e9ddf40 (このIDを非表示/違反報告)
ひとちん(プロフ) - 生真面目な炊飯器さん» 垢間違えてました(笑)短編集３もできましたのでぜひ見て頂けると嬉しいですー！ (2017年11月19日 1時) (レス) id: 5e55a572da (このIDを非表示/違反報告)
生真面目な炊飯器(プロフ) - 短編2までお疲れ様でした♪次は3ですか！楽しみだー（*＾＾*)心ぐるぐるっ待ち♪してます（笑）いつも素敵なお話ありがとうございます！ (2017年11月18日 6時) (レス) id: b04e9ddf40 (このIDを非表示/違反報告)
ひとちん(プロフ) - ひらめさん» ひらめさんコメントありがとうございます！そして今まで気付いてなくてすみませんでした！(笑)シッマは難しいんですがコネシマスター達の為にもっと書けるように精進します！！今後も仲良くしてくださいね！！ (2017年11月15日 19時) (レス) id: 5e55a572da (このIDを非表示/違反報告)
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