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「よく考えたら大人のキスを教えてもらうのは私の方なのに、それが授業料だとおかしくないですか？」
あれから一週間。
染井ちゃんが何かしてくる事もなく拍子抜けしていた所で現れた。
このおかしな関係が始まった、屋上に。
「授業中やで？」
「あら、今日はまともな事言っちゃうんですね。」
「染井ちゃんパンツ見えとっても気にせんやん、それにそんな色気ないの見てもなぁ…。」
「それは失礼しました。」
僕の質問に答える事もなく、嫌みを気にした様子もなく、ただ会話を楽しむだけ。
まぁ楽でいいけど。
「で、何？キスの代わりになんかしてくれるん？」
「そうですね、何かして欲しい事ありますか？」
「それは染井ちゃんが考える事やろ、僕も楽しませて貰えんとフェアじゃないやん。」
「ですよね。」
ふむ、と考え込む彼女から視線を外して空に煙を吐き出す。
染井ちゃんが何をしてくれるのか、少し楽しみにしている自分がいる。
存外この関係を気に入ってるのかもしれない。
「決めました。」
何かを思いついた染井ちゃんが僕の前に膝をつく。
煙草を持つ手とは逆の手を掴むのをされるがままにして目で追う。
なんや、まさか今さらになっておてて繋ぐのがご褒美なんて言わんよな？
それなら期待外れもいいとこだと思った思考は、柔らかな感触に飛んでいった。
久しく触れていなかったそれは、制服越しだというのにはっきりとその感触を手のひらに伝えた。
「意外とあるでしょう？私、着やせするタイプなんですよ。」
「Ｃ…いやＤやな。」
「流石です、鬱先生。」
照れるわけでもなく、関心したように頷く染井ちゃん。
童貞でもあるまいし、服越しで手が胸に触れているくらいで戸惑うような事もない。
こういうんは相手が恥じらう姿がいいのであって、こう平然とされては興奮するもんもせんのやけど…やっぱまだまだやな。
「授業料、これでいいですか？」
「ん、まぁええわ。なかなか先が楽しみになった事やし。」
「じゃあ教えて下さい、大人のキス。」
「煙草吸っとるけどええの？」
「えぇ、その方がいいんです。初めての大人のキスは最低の方がいいんです。」
それは悪い女とは関係ないと思うけど…。
染井ちゃんがいいならと、細い腰を引き寄せた。
「どうやった？大人のキスは。」
「とても最低で、素敵でした。」
「なんやそれ。」
立ち上がって今度はスカートを抑える染井ちゃん。
流し目で笑う顔は少し艶っぽい表情に見えるのは気のせいだろうか。
「では鬱先生、次を楽しみにしておいてください。」
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アオ - コメント失礼します。思わず一気読みしちゃいました！貴方様は神ですか？ありがとうございます。 (2022年1月28日 22時) (
レス) id: 99e64baad8 (このIDを非表示/違反報告)
か(プロフ) - この作品を生み出してくれて本当にありがとうございました。 (2020年3月30日 16時) (レス) id: f33d68be6d (このIDを非表示/違反報告)
なな - 単推しとニ推しとか…もうにやけとまんねぇ() 語彙力分けてほしい(( (2019年9月7日 17時) (レス) id: 49b689c972 (このIDを非表示/違反報告)
藤宮、(プロフ) - コメント失礼します…！！もう文面も設定も好みのドストレートすぎて思わず一気に読んで、衝動的にコメントを書いてしまいました。本当に楽しませていただきました。素敵な作品をありがとうございました！！ (2019年1月11日 0時) (レス) id: b4451f6a6c (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - 一話目からドストライクすぎてﾝﾝｯｯってなってます本当にありがとうございます崇めます (2018年12月3日 21時) (レス) id: d493129e91 (このIDを非表示/違反報告)
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