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家に着き、私は直ぐに自室に向かった
家に戻ってからというもの、帰宅から夕飯までの時間は
忘れてしまっているレッスン内容を取り戻せるように自主練習をするのが日課になっていた
A「…」
黙々と卓上のノートと教材に齧り付きながら勉強すると、丁度 私の集中力が薄れたタイミングで…
コンコンッ
A「はい」
悟「夕飯の支度出来たってよ…夕凪が別の奴に捕まってて代わりに呼びに来たぞ」
A「ありがとうございます。直ぐ行きます」
夕凪は相変わらず忙しそうで、今は私の周りに信頼出来る人が付いていてくれるから他事を優先する様にと伝えた
元々は、夕凪が私に四六時中時間を割いてくれていたけれど
やはり夕凪は他の使用人達からも相当頼りにされているみたいで
こうして見ると私にべったりくっついていたんじゃ、まともに出来る仕事も減ってしまうし…
私が夕凪以外を受け入れないのが原因だと言われてしまってはそれまでだけど…いい機会だし、今くらい夕凪が自由に動ける方がいいと思った
A「…あ」ガタッ
悟「ん?どうした?」
私は食事を摂りに行こうと席を立った時、ふと今日考えていた事を思い出した
A「あの…悟さん、少しお話宜しいですか?」
悟「………は?な…んだよ、改まって…」
A「あ…っ…いえ!そんな深刻な物では無いんですが…」
次に悟さんと話せる機会があれば話したいと思っていた事を思い出して、突然にこんな事を言ってしまったから 悟さんを驚かせてしまったようだった
と言っても何を聞けば……そうだ!
A「えっと…皆さんと一緒にいる時の私って、どんなでしたか?」
悟「どんなって…」
A「先日も話した通り…私には友人と呼べる存在がいませんでした
だから、そんな私が…誰かを友と慕い時間を共有する姿が未だに想像できなくて…
皆さんから見た私は、どんな人間だったのかって気になったんです」
悟「…………よく怒って、よく笑う…真面目で、人に優しくて…人間の出来た、芯の強い奴だよ…」
A「…」ハッ
あれ…私、この言葉どこかで……?
悟「そんなお前の為ならどんな困難も飛び越えてやるって全力切って動く奴らばっかで…
優しくてあったかいお前の所には沢山の人間が集まってくる…そんなお前の事が、皆大好きなんだ」
_「「A」」
A「…っ」
何……この声…色んな人の私を呼ぶ声がする…
その中には悟さんの声もあって…だけど悟さんの声だけじゃない…知ってる、この声は…っ
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P(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます。この章内か、次の章では確実に落ち着きます! (2022年4月30日 10時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 五条悟と夢主ちゃんはいつ結ばれてますか? (2022年4月30日 0時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:P | 作成日時:2022年4月4日 0時