＃１５３ ページ3
ふと、悟さんの顔をまじまじと覗き込んだ時…不意に見えたその瞳にはっとした
悟｢人の顔見て、どうかしたのかよ…｣
A｢……いえ…｣
サングラスの隙間から一瞬覗いた、青くて透き通るうな瞳を見た瞬間…既視感を覚えた気がした
何処かで見た事があるような……でも、何処で見たかまでは思い出せない
それは私が失くした記憶の欠片なのか、そうじゃないのかも分からないけど
…私、その色を知っている……綺麗な空のような青い色
思い出せそうで思い出せない…
A｢…っ｣ｽﾞｷｯ
悟｢…！おい！｣
傑｢A！？｣ﾊﾞｯ
夕凪｢お嬢様！｣
夕凪｢落ち着かれましたか…？｣
A｢えぇ…心配掛けてごめんなさい｣
夕凪｢お気になさらないで下さい。目覚めてから急に直射日光を浴びたのですから、無理もありません…
今日はもう、こちらでゆっくりとお休み下さいませ｣
A｢そうね…｣
何かを思い出せそうだったのに、その直後にこめかみの当たりが酷く痛んで立ちくらみを起こし…結局 そのまま医務室まで運んでもらった
夕凪｢何かお飲み物をご用意致しますね｣
A｢ありがとう｣
夕凪は私のコップを手に、給湯室へ向かった
私を運んで直ぐに、傑さんも悟さんも誰かに呼ばれたようで姿が見えず
私は一人、また部屋の窓から外を眺める
…本当にどうして私は、この数ヶ月の記憶を失くしてしまったのかしら
何も分からないのに、早く思い出さなくてはいけないという焦りばかりが膨らんで行く…
ｶﾞﾗｧ…
A｢…！夕凪おかえりなさ………あ、すみません…悟さんでしたか｣
扉が開いて、夕凪が戻ってきたのかと思い振り向くと
そこに立っていたのは悟さんだった
悟｢…一人か？｣
A｢はい…夕凪は今、飲み物を用意しに……傑さんも、まだお戻りでは無いので｣
悟｢そ…っか……｣
A｢悟さん、良ければこちらへ………ん？何か後ろに持って…｣
よく見ると、悟さんの左手が背中に回されていて…何かを隠して持っているようだった
悟｢…あ…いや、これは……っ｣ｶﾞｻｯ
A｢…？何を隠して……あ！それって…っ｣
悟さんが躊躇い気味に背中から出したのは…見覚えのある、大きな花束だった
真っ青な、空のように澄んだ色をした見覚えのある花束…
これは……
A｢その花束、兄からですよね…！｣
悟｢……え？｣
A｢兄が、毎年 私の誕生日に贈って下さる花なんです
空のように澄んだ青い花…とても綺麗ですよね｣
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P(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます。この章内か、次の章では確実に落ち着きます！ (2022年4月30日 10時) (
レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 五条悟と夢主ちゃんはいつ結ばれてますか？ (2022年4月30日 0時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：P | 作成日時：2022年4月4日 0時
