＃１６８ ページ18
専用ブースに案内される悟さんの背中を少し見送ってから、私達も会場の入口を抜けた
良かった…
一番の人混みである会場内に悟さんが立ち入る事が無いとわかって、少しだけほっとした
｢A様ですね。お待ち致しておりました｣
会場に入るなり、私達は今日の会の代表の元へと案内される
｢あぁ！A家の！｣
A｢ご無沙汰しております。本日はお招き頂きありがとうございます｣
私の姿が見えた主催の社長が笑顔で出迎えてくれる
主催側と言っても、この人にとって私は自社の親会社の社長令嬢
いくら成人も前の小娘相手でも、
飾りの言葉を並べて慣れたように私に胡麻を擂る
｢いや〜、見ない間に更にお美しくなられて。学業も大変 優秀な成績だとか…ご両親様も鼻が高いですな！｣
A｢いえいえ…私なんて、まだまだです｣ﾆｺｯ
……こういう対応を見る度に、本当に嫌になる
誰も
その目に映ってるのは、A家の令嬢という肩書きだけ
笑顔を貼り付け、お世辞を並べ…思ってもいない事を まあ そんな簡単にすらすらと…
A｢…｣
だから心地良かった…高専の皆さんと過ごすのが……
硝子や傑さん達…悟さんと居る時は、皆さんはちゃんと私を一人の人間として見てくれるから
A Aとして、接してくれるから…
｢あちらに娘と その婚約者もおりますので、良ければ是非直接ご挨拶をさせて下さい｣
A｢えぇ、勿論です。私からもお願い致します｣
夕凪だけしか居なかった…夕凪だけしか要らなかった私の世界が、これ程までに広がって
大切だと思える物が沢山出来て、楽しいと思える場所や時間が出来て……
＿悟｢A…｣
……今まで知りえなかった感情も知った…
本当は、知ってはいけなかったのかも…しれないけど……
紹介された主役であるご令嬢は、隣に立つ男性と それは仲睦まじく寄り添われていて
噂で聞いていた、この世界では珍しいとされる恋愛結婚だと言うのが本当だったのだと察した
…羨ましい、この方は…自分が想いを寄せる人と添い遂げられるんですね…
粗方 重役達に挨拶を終えると、少しだけ人混みに酔った体を休める為にバルコニーに出る
傑｢大丈夫かい？飲み物を貰ってこようか｣
A｢ありがとうございます…でも大丈夫です。少し休んだら、もうお暇しますから｣
傑｢…じゃあ、せめて…｣ｸｲｯ
A｢え…！？｣
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P(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます。この章内か、次の章では確実に落ち着きます！ (2022年4月30日 10時) (
レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 五条悟と夢主ちゃんはいつ結ばれてますか？ (2022年4月30日 0時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：P | 作成日時：2022年4月4日 0時
