＃１６７ ページ17
悟side
ﾎﾟｰ…ﾝｯ
エレベーターが目的の階に着き、ゆっくりとドアが開かれる
傑｢A、足元気を付けてね｣
A｢ありがとうございます｣
傑の奴、ここぞとばかりに紳士に振る舞いやがって…
いや…別にこれが傑の通常運転だってのは分かってるけど、それでも今の状況じゃ…正直 傑とAをセットで視界に入れるのすら苛立つ
今日、支度が終わってAの部屋を訪れた時に 中から傑とAの話し声が聞こえてきた
Aからエスコート役を変えて欲しいと相談されたと聞いて以降、何か分かんないけど嫌な予感がして顔を合わせられなかったから
少し気まずさのあるまま、部屋に入るのを躊躇って二人の様子を伺っていたら…
＿傑｢今日のエスコート役は、頼まれた通り私が務める事になったよ｣
＿A｢ありがとうございます…っ｣
あの時の、Aの心做しかほっとしたような…嬉しそうな声が…俺の耳をすり抜けて心臓にチクリと刺さった
その瞬間に、もしかして避けられてんのかな…とか思ったけど…記憶を取り戻したなら話は別だけど、記憶を失ってからのAに嫌われるような事なんて一つも…
後、考えられる理由と言えば…
傑｢はぁ…なんか緊張してしまうね｣
A｢大丈夫ですよ。フォローしますから｣ｸｽｯ
悟｢…｣ｸﾞｯ
そっちは、考えたくもねぇ…っ
夕凪｢では、この先は私と夏油様で…五条様は、会場内を見渡せるブースをご用意しておりますので先にご案内します｣
悟｢あぁ…｣
傑｢何かあれば連絡してくれ。私もそうするから｣
悟｢分かってる｣
やっと二人から離れられる
そう思ったら無意識に、足はさっさと用意されたブースへと向かっていた
…本来なら、あんなに着飾って綺麗な格好したAの手を取るのは俺だったのに…
既に会場の扉の向こうへ消えて行ったAを思い返しながら、やるせない気持ちを抱え黙って俯く
夕凪｢予定では今日のメインであるご令嬢とご婚約者様、また その他役員の皆様にご挨拶がお済みになったら
ホテル内の一室でお着替えを済ませた後、ご帰宅の流れとなっています
ご入用の物がございましたら、お近くのスタッフまでお声掛け下さい｣
悟｢…俺はAじゃねぇんだ、そんな堅苦しくせずにもっと普通に接しろよ｣
夕凪｢…！何を仰いますか…そんな大それた事は致しかねます
お嬢様の前では公には出来ませんが、五条様は…っ｣
俺はAの婚約者だから…か……
悟｢……形だけだけどな｣ﾎﾞｿｯ
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P(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます。この章内か、次の章では確実に落ち着きます！ (2022年4月30日 10時) (
レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 五条悟と夢主ちゃんはいつ結ばれてますか？ (2022年4月30日 0時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：P | 作成日時：2022年4月4日 0時
