＃１０８ ページ8
榊｢……それは…申し訳ありません。何もお答え出来ません｣
A｢…っ｣
その言い方は、"知ってはいるが、答えられない"…そう捉えられる
父が口止めしたのね…
榊｢ただ言えるのは…旦那様の行動は、全てお嬢様…貴方様を想ってのものでございます
どうか…その事だけはご理解下さいませ、お嬢様｣
私を…想っての事…？
夕凪を引き離す事が…？私から自由を奪う事が？大切な友人達を蔑む言い方が？
……理解など…出来ないわ
榊｢…お嬢様｣
A｢………ごめんなさい、ありがとうございます。今の質問は忘れて下さい
私の事はお気になさらず、夕凪への用件を進めて下さい｣
榊｢……かしこまりました。夕凪さん、こちらへ｣
夕凪｢はい…っ｣
それから、夕凪と榊さんが私から少し離れた位置で話し合いをする傍ら…私はソファーに座ったまま窓の外に目をやった
遠くには、空を自由に飛ぶ鳥達の姿
私は結局…あんな風には飛べなかった……
きっとこの先もずっと、この環境は変わらないんだわ
そう……ずっと…
………ｽｯ!
A｢…………え…？｣
今…窓の外に……人影が…
いや、そんなはずは無いわ…だって、ここは地上から何百メートルも離れた高層階よ？……鳥か何かに決まって…っ
そう思うのに…それでも頭の中では、今見た物は…確かに人の形をしていたと誤魔化されてはくれなくて…
夕凪｢お嬢様、お待たせ致しました……お嬢様？どうかなさいましたか？｣
A｢…！……い…いえ…何でも…｣
きっと疲れているだけ…父と対面した緊張のせいで、それが解けて見間違いをしただけだわ
A｢それじゃあ、家へ帰りましょう｣
夕凪｢はい｣
榊｢それでは、ロータリーまでお見送り致します｣
A｢ありがとうございます｣
父の会社を出て家に着く
一ヶ月以上ぶりの我が家は、外観は何も変わりなく…
夕凪｢…｣ｸﾞｯ
A｢…夕凪、大丈夫？｣
夕凪｢あ……はい、申し訳ありません……何だか少し
私が居なくなった事で、少なからず他の方々にもご迷惑をおかけしたと思いますし
それなのに突然帰ってきて…どんな顔をしたらいい物かと…｣
そうね…夕凪はその実力もあって、使用人の中でも地位の高い位置に居た
ここに居られなくなったのは父の勝手な判断だったとしても、それを把握してる使用人仲間は きっと一握り…いや、居るかどうかも怪しい
でも……
A｢…大丈夫、守ると言ったでしょ？｣
夕凪｢お嬢様…っ｣
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P(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます。以前もお伝えした通り、粗方のシナリオはあるので…順を追ってという形になります( .. )ストーリーとしては、まだ直ぐには落ち着かない予定です。また更新頻度についても、空いた時間に…という感じなので、申し訳ありません💦 (2022年2月28日 23時) (
レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - Pさん、早く五条悟と夢主ちゃんは結ばれるのですのか？ (2022年2月28日 18時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：P | 作成日時：2022年2月26日 23時
