微かな希望 ページ24
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その場のものが皆Aの放つ気に呑まれていた時、突如下から何かが盛り上がって来て床を壊していく
「なっ！？」
あまりにも巨大なそれに全員逃げながら、下から上へと上がっていくそれを見ていた
それは黒い球体のようなもので、その一番上のところに目的の奴はいた
「感じるぞ、晴明ェ」
「乙女……？」
父が、何かを呟いた
その表情は初めは驚きのものだったが直ぐに酷く歪んでいて、苦痛に耐えるような顔へと変化する
「妾はこの時を千年
────待ったのだ。妖と人の上に立つ…
鵺と呼ばれる新しき魑魅魍魎の主が…
今ここに生まれる。
皆の者…この良き日によくぞ妾の下へ集まった」
そこにいる女の顔は、見覚えがあった
あの日、父を殺そうとし私の肩を貫いた少女の顔
羽衣狐だ
「京都中から
──そしてはるばる江戸や遠野から妾たちを祝福しに全ての妖どもよ…大儀であった」
本気で言っているのか、それとも挑発しているのか……
それは分からないが羽衣狐の言葉に京妖怪たちは歓声をあげ、羽衣狐はそれを喜ぶ
あまりにも異様な空気だ
すると、羽衣狐の浸かっているあの黒い球体が少しづつ形を変えていく
"母上"
"おお"
"おお…母上…"
その黒い球体は巨大な赤子の形へと変わる
「はフェははは生まれるぞ、羽衣狐様バァァンザァァイなぁのじゃあああ！！！」
アイツもあの日見た奴だ
羽衣狐のそばにいた、頭の長い目玉のジジイ
私はふと周りを見渡し状況を確認すると、気づけば父は姿を消していて不思議に思い近くにいた奴良組の妖怪に行方を聞こうと思うも、羽衣狐が私の言葉をかき消した
「さぁ……守っておくれ。
純然たる…闇の下僕たちよ！！」
京妖怪の士気が上がる
しかし羽衣狐の言葉には引っかかる部分がある
私はすぐさまリクオの元へ向かった
「"守れ"ってのはどういうこった？」
「やっぱりそこ気になったよね」
「姉貴」
「鵺はまだ戦えないってことだよね、その言い方じゃあ」
「そ……そーやきっと！！
守れってことは…まだ無理なんや！！
あの状態はまだ完全ではない……
鵺は本来は人なんやから……！！」
ということは……
「まだとめられる！！
その祢々切丸と……破軍さえあれば！！」
秀元の言葉に、ほんの小さな希望が見えた
「全員ッリクオとゆらを何としても守れェェェ！！！」
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江(プロフ) - 抹茶まちゃさん» 面白いと言っていただけてホントに嬉しいです！！頑張りますね！ (2020年3月13日 16時) (
レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 透騎さん» そんなこと言われると私も涙でそうです…！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月13日 16時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 神音(かぐね)さん» 提案ありがとうございます！これからも応援よろしくお願いしますm(_ _)m (2020年3月13日 16時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
抹茶まちゃ - もうほんとに面白すぎて何回も泣きました。これからも頑張ってください。応援しています。 (2020年3月9日 23時) (レス) id: 16b9a6e8fc (このIDを非表示/違反報告)
透騎(プロフ) - 面白すぎて涙でそう…過去類を見ない名作では？？？何度読み返しても面白いです。更新、頑張ってください！ (2020年3月9日 14時) (レス) id: 77908472ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江
| 作成日時：2020年1月12日 23時
