42.「僕のこと綺麗さっぱり忘れとって…。」 ページ42
ゾムの言葉にコクリとうなずくと、すぐに視界が緑色で埋められた。
「…っえ」
柔軟剤のいい香りに包まれて、頭が追い付かない。
視界の端でふわりと舞ったゾムのパーカー。
zm「Aちゃん、Aちゃん、Aちゃん…っ！」
「え、いや。その…えっ。ちょっと待ってよ」
頭が混乱しすぎてまともなことを話せない。
ぎゅっと力強く抱きしめられてから、ぱっと離された。
zm「…ごめんな、Aちゃん。」
少し涙ぐんだ瞳でへらりとゾムは笑った。
zm「めっちゃ久しぶりやって…もう会われんと思っとってんけど、会えて…でも、会えたAちゃんは僕のこと綺麗さっぱり忘れとって…。」
そういうゾムに心がズキリと痛んだ。
「…なんか、ごめん、ね。」
zm「…ううん。思い出してくれたしそれでええわ」
そう今度はヘラリとじゃなくて、くしゃっと顔を歪めて心底幸せそうにゾムは笑った。
思い出したように、眉を下げた。
zm「…さっきはごめんな。いきなりハグして。気が動転しとってん。ごめんな。ほんまにごめん」
「ううん、別に大丈夫」
zm「良かった…。じゃあ、Aちゃんは僕のこと嫌いになってたりせぇへんやんな？」
ゾムは、嫌いに固執しすぎてる気がする。
嫌いじゃないよと笑えば、安心しきった顔でため息をついた。
…もし、嫌いって言ったらその時はどっちも死にそうな気がする。
そんな事を考えながら、突っ立って動いていなかった足を動かした。
「…ねぇ、ゾム。私そろそろ家に帰らなきゃ。まだ引っ越ししたばっかで片づけてないし…。」
zm「そうなんや…。じゃあ僕も手伝いに行くわ！」
当たり前の事のように言い放ったゾムにすこしたじろぐ。
「いっ、いや、まだ家汚いし…。」
zm「やから手伝いに行くねん。」
「で、でも…」
zm「……なんなん、Aちゃんは僕を家に上げるのがそんなにいやなん？なんで、そんなに嫌がるん？せっかく久しぶりに再会した幼馴染やのに…もしかして、もう既に男を家に上がらせて待たせてるからそんなに拒むん？もうそれしか考えられへん。でも、Aちゃんは…僕のAちゃんがそんなビッチみたいなことしやんって信じてるから…。でも、このままやったら、信じられへん…。」
もう聞きなれてしまったマシンガントークに、苦笑いを浮かべた。
聞きなれたけど、相変わらず話の内容はわかってない。
「…じゃあ手伝いに来てもらってもいい？」
ゾムの顔がぱぁっと輝いた
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狐(プロフ) - いえいえ！！いいですよ。頑張ってください！！ (2020年1月21日 19時) (
レス) id: 96285177cb (このIDを非表示/違反報告)
Lano.(プロフ) - 狐さん» コメントありがとうございます！！すみません！コメント書いて頂いていたのに気づいてなくて全く返信出来てなかったです…申し訳ございません…。そういってもらえて嬉しいです！！最近は更新さぼってましたがまた頑張らさせて頂きます！！ (2020年1月21日 19時) (レス) id: 803ceaac19 (このIDを非表示/違反報告)
狐(プロフ) - 投稿楽しみです！頑張ってください！ (2019年11月15日 21時) (レス) id: 96285177cb (このIDを非表示/違反報告)
Lano.(プロフ) - sさん» コメントありがとうございます！楽しみに待っていたなんて…そんな嬉しいお言葉ありがとうございます！更新頑張りたいです!! (2018年8月17日 19時) (レス) id: 86d5cb8b54 (このIDを非表示/違反報告)
s - 更新ありがとうございます！ずっと楽しみに待ってました！これからも頑張ってください！！ (2018年8月17日 18時) (レス) id: 99d96b47f5 (このIDを非表示/違反報告)
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