検索窓
今日:3 hit、昨日:25 hit、合計:162,794 hit

42 ページ45

「…おーい、遅くなったけど。ん。」

そういって重そうなトレーを私に渡してくれたナワーブ。


「……これは2人分、であってるよね。」


こんもりとご飯が積まれたトレーから、ゆっくりと顔をあげてナワーブの方を見た。


「……? それはA1人の分だぜ?」

そう言ったナワーブは、私と同じくらいかそれ以上くらいのご飯が入ったトレーを持っていた。




「……あとで手伝おうか? ナワーブくんはいつもご飯の量が多くて、取ってこられたら大変だったって事を忘れてたよ。すまないね。」

殺人鬼の前にコト、と丁寧に盛りつけられたトレーを置いたイライさんが、私のトレーを見てそう言った。


私の隣から縋り付くような目線が送られてきている。


「…い、や。自分で全部食べるよ。せっかくナワーブが取ってきてくれたんだから。」

そう言えば、さっきまでの縋り付くような目線はなくなった。
その代わりに、パァと嬉しそうに笑う顔が横目に見えた。


「…全部食べれるといいですね。」

カチャカチャと音を立てて、ステーキを食べる殺人鬼。

「……一緒に食べないの?」

「おや? 私と一緒に食べたいのですか?」

そういってフォークを手から離して、口元をナプキンで拭った。


殺人鬼は口の前で両手を組んで、未だに食べ物に口をつけない私をからかうように見つめてきた。



「……違う。イソップさんたちを待ってるだけだから。」


そう顔を背けて言うと、くすくすと笑う少し低めの声が聞こえてきた。




***

Twitter作り直したので、また繋がってくれる方が居たらぜひ…!!
 ついったー

43→←41_Ripper



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (194 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
389人がお気に入り
設定タグ:第五人格 , IdentityV , リッパー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

暁郗 - 18ページの下から2行目の中直り、仲直りになってますー! (2021年5月3日 23時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
戌井そら(プロフ) - 46さん» ご指摘ありがとうございます!気づいてなかったです……。直してきます!! (2020年3月15日 17時) (レス) id: 803ceaac19 (このIDを非表示/違反報告)
46(プロフ) - 11の8行目のエマちゃんのセリフで中治りが仲直りになってますよ! (2020年3月14日 14時) (レス) id: 5d23b6633a (このIDを非表示/違反報告)
Lano.(プロフ) - 桜猫さん» コメントありがとうございます!これからの更新に乞うご期待を…! (2019年11月6日 19時) (レス) id: 803ceaac19 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫(プロフ) - 二人ってくっつくのかな… (2019年11月6日 16時) (レス) id: b3a762d464 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:煮汁 | 作者ホームページ:https://  
作成日時:2019年2月16日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。